よるのおわり

日々を愛でる

土日と月曜

しばらくずっと雨ばかり降っていた。お仕事は集中力のつづかないスランプにはまり、Lは風邪をひき、1週間ばかり、ぐずぐすとすっきりしない日々を過ごした。
前の土日には、雨のなかリサイクルショップへ行ったあと歩いてうどんを食べに行き、大きなモールに行って必要な品物を買い集め、タコスを食べてパンを買って帰ってきた。月曜には家電の返却に行こうとするときに保育園から電話がかかってきて、それ以降、小児科や家でのお仕事などあたふたと過ごした。次の土日には梅雨があけたもののRが風邪をひき、近場で、ミスドの麺類、お菓子屋のかき氷、中華料理などを堪能した。
次の月曜には、梅雨のあいだ機会がなかった自転車に乗った。太陽の力はとても強力になっており、頭の血が沸騰するかのようだった。

大公園

GWの頃から行こう行こうと言っていた公園に行った。「大公園」と名づけられているだけあって、広大だった。
梅雨の晴れ間の暑い日。そばを食べて肉まんを食べてパンを買った後、駐車場に車を停めて、ベビーカーを押しながらまずは川のほとりを歩いた。蚊取り線香を持ってきたのが良かった。一度は引き返した石畳の道をベビーカーを押してのぼり、すぐに車道に出て、城址のほうに向かった。くねくねと曲がる道と芝生の広場を登って入り口にたどりつき、ベビーカーを置いて、Lを抱えて城址に入っていった。
右手に戦争の記念館があり、お茶を買ってすこし休憩。だいぶ暑い。その後、城址のほうを探索して、ベビーカーの置いてあるところまで戻った。1時間くらい経っていたけれど、まだそこにあってよかった。
帰り道にアイスを食べていこうということになり、駐車場までの道をアイスクリームの味でしりとりをしながら歩く。公園近くのキラキラしたジェラート屋に行き、アイスクリームを食べて帰宅したのだった。



深夜のカップヌードル

Lが夜中に泣き出して寝ない。風邪気味で鼻がつまっていて、眠りそうになると「ズピー」となってまた起きてしまう。もう4時くらいかなと思っていたら、まだ夜中の2時半。Rと、どうしようか…と顔を見合わせる。というわけで、近所にホタルを見に行くことになる。11月にもちょろちょろと飛んでいたのだから、このくらいの季節なら、もしかしたら光の大演舞が見られてしまうかもしれない。
ベビーカーにLを乗せ、Rとふたり外に出る。風が意外に肌寒く、Tシャツの上から薄いパーカーを羽織ってジッパーを閉める。建物を出るとすぐ、もうすぐで満月の月がきれいに輝いていた。ホタルの飛ぶあたりにやってきても、月の輝きが強すぎて、ホタルの光はよく見えない。ちらちらと光ってはいるけれど、とてもじゃないけれど大演舞とまではいかない。最近、梅雨なのに晴れが続いていたし、まあこんなもんか…とその場所を後にする。
歩いているとおなかが空いているのに気づき、Lもうとうとしつつまだ眠っていなかったので、協議の上、コンビニに足を向ける。カップ麺を食べたい…ということで意見が一致したのだ。土曜の深夜といっていいのか、日曜の早朝といっていいのかわからないけれど、まだ灯りのついている家や部屋を指して、「不良だ!」とか言いあってはキャッキャと笑い合っていた。
コンビニでは、カレー味と期間限定のカップヌードルで迷った後に、カレー味を購入した。コンビニのなかには、若い店員さんのほかに、車が何台か停まって中に人がいたりもして、ここだけやけに明るくて夜のオアシスみたいだった。
家に帰って、すでに寝ていたLを布団に寝かせて、お湯を入れて3分待って、ラーメンをふたりで半分こした。すごく久々に食べたカップヌードルはきちんとカップヌードルの味がした。
朝、起きてみると、なんとなく胃がもたれていた。もう若くないのだな…と思った。

無人販売

大きなビーツが農協に売っていたのを買ってきたので、ボルシチを作りたいなと思っていたけれど、ジャガイモだけ昨夜の料理に使ってしまっていた。ふうむ…と考えたとき、家のすぐ近くに、本当に数日前から無人販売所ができていたのを思い出した。休日の早朝、ちょっと家を出て、そこまで歩いていく。

たどり着いてみると、その横に自動販売機まである。いつできたのか? それとも昔からあったんだっけ? 記憶は不確かである。そして、肝心の棚の上に、ジャガイモだけ4袋ほど残っているのをみつける。やった。100円を入れて、1袋持ち帰る。

帰って来る途中、オオコウモリが飛び来て、ばさりと電線にぶらさがった。茶色の翼が薄くなったところに早朝の空の濃い青が重なって、きれいだった。夜のあいだジャガイモを出しっぱなしにしておいても、ネコやオオコウモリに食べられたりしないのだろうか。

ジャンブー

自転車に乗って南のほうに行ったときに、木から落ちた果物が道に散らばっているのが見えた。通り過ぎるときによく確認すると、マレーシアで見かけるジャンブーではないか! ここにも生えてるのか…と思いつつ、登り坂の途中だったので停まるのが億劫で通り過ぎる。

後日、農協に行くとジャンブーが売っている。5個入りで250円。マレーシアで食べるジャンブーは、薄味で、シャリシャリした水を食べているようなもので、それほどすすんで食べたいものでもない。でもまあ、ここのはどうだろうと思い、Rに食べてもらって感想を聞きたいと思い、落ちてるのを拾えばタダなんだけどな…などと考えつつ、購入してしまう。ちなみに商品名にはレンブとあり、なんだか語感が似ているのであった。

家に帰ってひとつかじってみたところ、やっぱり相変わらず水のような味だった。

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