よるのおわり

日々を愛でる

海に出る

荒野を走る.小高い丘のかげが池になっていて,渡り鳥がぎゃあぎゃあと喧嘩していた.水が飛び跳ねてけっこう迫力がある.その先の湿地では,すねくらいの高さの草のなかに首の長い鳥の一群がおり,20羽くらいが首だけ出して同じ方向を眺めていた.そして今…

川面の光

午前中は,明るい雲の合間から,ちょっと太陽がのぞいたりしていた.そんななか,荒野を走る.川面が凍って,複雑に光を反射してちらちらしているように見えたのだけれど,近づいてみるとそうではなく,ぼこぼこした雲のすきまからのぞく太陽を映して,まだ…

アイスクリーム・バン

家でお仕事をしていると,チリンチリンという音が下から聞こえる.なんだろうと思って窓から見おろすと,カラフルなバンが走っている.Hjem-isと書いてあって,あ,これは…と直感的に気づき,インターネットで検索するとやはり当たり.鍵とお財布を持って急…

タリン1日目

朝早起きして,7時半のフェリーに乗るために港に急ぐ.30分前にはゲートが閉まるらしく,ホテルから港までは20分くらい.ホテルの朝食は6時半から.朝食がおいしいらしいのだけれど,泣く泣く諦めて,その代わりに果物とスムージーだけもらい,街中のコンビ…

明け方の川面には夜が映っている

すこし早めに布団に入り,すこし早めに目が覚めた.夢のなかでは,長い距離を歩いて古道を移動し,子供の頃住んでいた家の裏に生えていた竹やぶが相変わらず生えていることを確認したりしていた (原生林のようになっていた).静かな朝で,風がやんでいるため…

サバチャーハン

スーパーで,真空パックに入った魚が安くなっているのをみつけて,どうせ字は読めないからなあ…と開き直って,よく考えずにとりあえず買い物かごに放り込んだ.家に帰ってよく見ると,サバの特徴的な模様が見える.袋からは燻製の匂いがする.サバの燻製らし…

強風

朝から風が強く,寒い一日だった.行きの自転車は追い風ですいすいと楽に進み,しかしこれは帰りが大変だな…と考えた.夕方から雨が降るらしいので,早めに帰宅する.案の定,帰りはもろに向い風を受けて,場所によっては歩く早さと変わらない.道路を走って…

ヘルシンキのサウナ

ヘルシンキに滞在している友人とともに,モダンなサウナに行く. 中心部から外れた海辺にあり,最寄りのトラムの停留所からさらに歩いて10分くらい.ちょうどよく雪なんかも降ってきて,寒くなってくる.絶好のサウナ日和ではないか…中に入るとおしゃれなレ…

ヘルシンキ1日目

年末,朝早く家を出て空港に移動した.電車のなかでチーズをのせたパンを一切れ,空港ではチェックインの後に,チーズとハムをのせた黒パンのサンドイッチとリンゴを食べた.空港ではどのお店もまだ開いていない.向かう先はヘルシンキ.1時間半のフライトで…

冷たい手

海までたどり着かないかなと思って,今日も走ってみたけれど,行けども行けども荒野がつづく.荒野に広がっているのは要するに湿地なのだけれど,先週末や今日みたいに寒い日は地面が凍って,長靴を履いてなくても,ある程度荒野のなかに分け入っていける.…

最近の夢

なにかよくない現場を目撃して,物腰の柔らかい殺し屋に口止めされる.その殺し屋と一緒に,ごはんをにこやかに食べている.カニの甲羅をあけると,Rが悲しんで家出してしまう.カニは二度とあけないとひとり誓う.ホテルの1階には図書室があり,3階の客室ま…

お掃除

街中の家から廃墟を見下ろす家に来て、(猫を撫でることの次に)最初にしたことは、掃除だった。朝の飛行機で帰省する同居人を見送った後、よいしょと腰をあげ、ゴミを捨て、台所や洗面所の水回りを磨き、テーブルを拭いてほこりを落とした。そうして物置か…

白鳥の家

荒野の先には海があるはずなのだけれど,走っても走っても行き着かない.長い直線の道の先には曲がり角があり,そこ曲がり角の先も林や丘の向うに消えていく.けれど後ほどGoogleマップで調べてみると,あともうちょっとうねうねした道を走ると,終着点に行…

2017年のこと

2017年はいろいろ変化がありすぎて,2016年に自分が何を思っていたかも思い出せなかった.(こんなことを書いていたようだった)年度末まではあっという間に過ぎ去った.北欧でのワークショップ,ムーアの先の研究所での測定,東京での缶詰生活,弾丸フィール…

花火

荒野の先のほうで花火が上がりはじめて,それは最初3ヶ所くらいだったのだけれど,だんだん増えていって,6ヶ所,9ヶ所,と止まるところを知らない.もしかして,と思って家の反対側の窓からも外を見ると,こちらでもやはり花火があがっている.こちら側は11…

2017年末

年越しは普段の日常以上に、落ち着いた場所でゆったりすごしたい。それがなんの因果か、小さな夢の国みたいなところに日付が変わるまで過ごすことになった。なんでも、23時から盛大な花火が上がり、園内で開催されているクリスマスマーケットも大晦日で最後…

2017年に読んでおもしろかった本

今年も今年でほとんど本を読めなかったけれど,すてきな本にはいくつも出逢った.これを見返して改めて思ったけれど,最近は,静かな物語が好きな時期なのかもしれない. 武田百合子 『遊覧日記』 ひと昔前の東京や京都を歩いているような気分になる.温かさ…

2017年末

年末年始だけは (あるいはそれとお盆のときも) 東京のことが好きで,妙に人が少なくてのびのびと息を吸える電車や街を,日々を惜しむように楽しんでいたのだった.仕事場にも人がいなくなり,リラックスして仕事ができるから,ふだんの作業とはちょっと違う…

フェリーの歌

フェリーのなかでかかっていたBGMの音が大きくなって,ちょっとうるさいなと思っていた.だけれどすぐに気がつく.スピーカーから流れる既製品の音楽とは違う雰囲気.向こうのほうに目をやると,どうやらすこしへこんだブースのところで,生演奏が始まってい…

クリスマス

巨大なスーパーにRと一緒に乗り込んだ.しかし,ふたりで乗り込んでも,巨大なことに変わりはなかった.日用品や調味料,クリスマスの食材など.そのほかのお店をいくつかひやかして,気づいたらどっと疲れて,1時間半も経っていた.最後に,ちょっと気にな…

廃墟

窓の外に広がる光景を、わたしはけっこう気に入っているのだけれど、Rは、廃墟みたいね、と言う。まあわからないでもない。建設中の建物が焼け焦げた巨大生物の骨格のように見える工事現場と、その奥に広がる原野。今日は土曜で工事現場には人もおらず、窓の…

Hygge

柔らかい明かりに照らされた室内で,暖かくしながら,大きな窓の外に,工事現場と,その先に大きく広がる原野が見えている.朝8時になってやっと外が明るくなる気配がある.ガラス越しに工事現場の音が感じられるほかは本当に静かで,自身がペンを走らせたり…

巨大なスーパー

料理の体勢を新しく整えるため、帰宅途中にスーパーに寄った。目指すは1駅前にあった、あのショッピングモール。しかしそのなかのスーパーに入ってびっくり。あまりに巨大すぎて、一面に並ぶ食材を見て、何を買えばいいのかわからなくなる。あれもある、これ…

鳥公園

「鳥公園」とひそかに名付けた庭園がある.繁華街から戻ってくるときに行き当たった正方形の広い庭園で,立派な建物ときれいな並木が特徴的なところ.芝生には,カモ,カラス,カモメなどたくさんの鳥がいて,建物に付属する堀のような池にはカモがたくさん…

4週間

今日でこの住居とはお別れで,明日からは別な家に暮らすことになる.新しい家はどんなだろうか…電子レンジがあって,夜は静かに寝られると良いのだけれど.同居人とはうまくやれると良いな.午後は近所のパン屋さんでお仕事をしていたのだけれど,ちょうど4…

雪のランニング

朝,走りに出かける. 車も人も通らない,私だけの時間.よく見ると,芝生やら車の上やらに,うっすら雪が積もっている.昨夜降ったのかな.知らなかった.要塞のほうへ行くとき,陸橋の上を通る.幸いなことに陸橋は凍っていない.いつも見えるペリカンのネ…

雨の公園

雨の朝,長靴を履いて家を出て,公園の川沿いの道を通る.雨が降っているので,人通りは少ない.道はぬかるんで水たまりができているけれど,長靴を履いているので,なんでも来たまえという気分になる.公園では水鳥たちがいつも以上にゆったりしていて,水…

犬と猫

信号待ちをしているとき,犬をつれたおじいさんのかぶった帽子が風にあおられて飛ぶ.ささっと半身を動かして,はっしと帽子をつかまえて,おじいさんに渡す."Thank you"と言われる.おばさんの連れたモップみたいな黒い犬が,リードを脚に絡ませて,ひゃん…

長い帰路

午後から,知人の家へ.市内の乗り物が安くなるカードを購入しようとするも,近隣の駅の自動販売機はすべて,日曜のためか,販売を停止している.一駅歩いてもっと大きな駅にやってくるも,こちらでもだめ.そしてどこにも駅員さんはいない.事務所もない.…

人魚姫

朝,人魚姫を見に行く.日の出の頃合いをねらって,ミラーレス一眼を引っ掴んで家をとびだしてきたのは良いものの,雨がぽつぽつと降り始める.カメラって濡れると良くないよな…などと思いはじめ,先程の勢いもどこへやら,しょぼしょぼと家に戻る.しかし,…