剥製になった鳥は飛んでいないのだった. くわえた木の実を支点に,枝に固定されているだけ. 剥製になった鳥の後肢は,木の枝をつかんでいなかった. 細い後肢は,木の枝にくっつけられているだけ. 剥製の後肢は,支持器官として,かえって脆弱だった. 鳥…
悪夢にうなされとび起きる,ということは滅多にない. それよりはむしろ,いやこれは夢なのだ,と認定して粛々と起きる. この夢認定が,悪夢への防壁になっている感がある. 今日の夢は,身に迫る危険ではなかった. そのかわり,内面的な醜さがじわじわと…
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