よるのおわり

日々を愛でる

diary

靴と素足

電車の隣に座った夫婦が、ふと床を見たあとに話をはじめ、床に置いていたリュックを取り上げる。何事かと思って私も床を見ると、水がどこからか流れてきている。慣性の法則にしたがって、電車の出発や停止にあわせて、あっちに行ったりこっちに来たり。 どこ…

奇跡いくつか

精神的にハードな3週間を終えて、なんとか目的を達成して無事に帰国し (まるで奇跡のように思える)、休暇なんだかライフイベントの準備なんだかよくわからない数日間を過ごしていた。ここに帰ってくると、本当に帰ってきた、という気がする。朝の道端で見た…

ハゲコウ

背の高いヤシの木の林冠をハゲコウがよたよたと歩いており、枝がゆさゆさと揺れている。2羽でけんかしたりしているのも見える。朝の静かな空気が広がっており、今日も騒がしくなりそうな気配に満ちている。

カラスの練習

朝、森の端っこで、カラスが2羽飛んでいた。一方は小さくて、なんだかおぼつかない飛び方をしていたので、コドモが飛び方の練習をしていたのかもしれない。日が昇ると、白い光の下で、湿度の低い浜風が吹いていた。こういう気候になると、なんだか秋になって…

夢、もりだくさん

暴風が吹き荒れるなか、人々とともに、だだっ広い校庭のようなところを駆けていた。岩石が飛んできたり、幹の周囲が4-5メートルはあろうかという大木が倒れてきたりした。それらを上手にかわして逃げながら、建物の中に駆け込んだ。 調査地のベッドに眠って…

窓の外の夜

夜中、眠いところをちょっと起きていて、なんやかやと作業をしていた。 寝室に行き、窓を少しだけ開けておくために厚いカーテンを持ち上げると、外にはガス状の雲にすかして、月が出ていた。あと数日で満月になる。こんなふうに、夜中にふと外を眺めるのが好…

どうでもよいけれど、どうでもよくはないこと

たまに、ほんとうにどうでもいいことを書きたくなってくる。こちらに背を向けて、猫がひなたぼっこしていたところを通りすぎると、その猫はビクッとこちらを振り向いて、そわそわ落ち着かなさそうにしていた。けれど立ち去ってしまうにはその場所が惜しいら…

リスの藪

朝、窓を開けると、電線の上をリスがつたっており、向かいの藪に消えていった。そういえばこの藪からは、布団を取り込もうとした夕方に、猫が出てきたのも見た。猫はこちらに気づかず気楽に歩いていて、私が布団挟みを外すと、その音で私に気づいて、こちら…

名前

半分風邪をひきながら見た夢のなかで、どうしても、Rの名前が思いだせない。名前だけでなく、顔かたちやたたずまいも、すっぽり記憶から抜け落ちている。なんとか思い出そうとしても、現れてくるのは昔の恋人のことばかり。すこしずつ、記憶の糸をたぐるよう…

海と犬

日曜の午後はきれいに晴れ渡って、海辺の道も気持ちが良い。端まで行くと、石ころだらけの浜辺におりられる。3歳くらいの子供をつれた男女がおり、男は小石を拾ってはひょいひょいと海に投げ、水切りをしていた。とてもうまい (5回以上跳ねている)。乾いた小…

春のはじまり

GWの前の金曜日,自転車に乗って帰ってくると,もう汗いっぱいになってしまって,部屋の中は西陽にあたためられてもわもわとしていた.夜は,はじめて厚手の毛布をやめて,薄手のブランケット毛布に切り替えた.翌朝,空は痛いくらいに晴れあがり,雲ひとつ…

ねこじゃらし

夜の道端に、何かがシャッシャッと通り過ぎたあとのような光の軌跡が見えて、近寄ってみると、青々としたねこじゃらしがたくさん生えていたのだった。シュッと丸まってつやつやとした穂のところに、街灯の光なんかが反射して、きらきら光っている。 ねこじゃ…

いつもの春

4月の終わり頃の週末に、毎年、中部地方の研究所で会議がある。昼ごろ、半袖になっても汗がにじみ出る陽気のなか、桜の終わった川辺を歩き、坂を登る。 研究所の宿舎は、だいぶ年季が入っていて、内装もきわめてシンプルだけれど、窓の外に広がる春の景色が…

墓場の烏

真夜中に帰宅途中のお墓のところ、せりだした崖の上に、ぽつぽつと何本も高い木が立っている。崖の端の2本から、烏の騒ぐ低い声が聞こえる。灰色の空にすかして見ると、真夜中ではあるけれど、何羽かは枝のあいだをぱさぱさ飛んでいる。夜のお墓に烏が鳴くと…

蓋探し

スーパーで特売だったチルドの餃子を買ったので,フライパンの蓋が必要になった.しかし,最近のフライパンの蓋は,実はあまり好きではない.ガラス窓とか置ける取手とか,そういうちゃらちゃらしたものは何にもいらないから,アルミでできたペラペラの軽く…

春だから

最近ドライアイで目が乾く.花粉症の影響もあるのかもしれない.しばしばする目をぎゅっとつむって,また開けると,二重になったような気がするだけで,乾きはぜんぜん癒やされない.やれやれ.駅からの帰りに脇にそれると,猫がいる道を通る.黒猫はいつも…

歯医者のあとの太陽

歯医者に行って,虫歯を削ってもらった.大学生だったときの不摂生がたたってか,虫歯が次から次へと現れる.20代の前半から,2ヶ月に一度はかならず歯医者にかかっているような,そんな感覚.そんなわけで,あのどうにもこらえがたい音や振動を,やりすごす…

すてきな日曜日

日曜日.朝早く,布団のなかで半ば覚醒しつつ,うとうとしていた.朝6時の町内放送で目が覚めてしまって,ごそごそと起き出す.窓を開けて放送を直に聞く.外はまだ真っ暗である.これが聞けるのもあと何回だろう… (朝の町内放送のことを思いだすたびに,な…

暑さと寒さ

Tシャツ一枚になって熱帯の調査地でサンプルを処理しながら,州都の真昼間の蒸し暑い通りを歩きながら,たびたび,数週間前は極寒の北欧にいたのだな……と不思議な気分で思い出していた.彼の国では,冬用の分厚いコートを着て,それでもまだ寒かったりしたの…

高いマンション

無事に帰国した夜は、都心のホテルに倒れこむように眠る。物価の感覚がおかしくなっていて、ハーゲンダッツのクリスピーなやつを買ってしまって、寝る前に食べたりしてしまう。 翌朝、ひとあし先に帰るRを送ったあと、朝ごはんを食べて、チェックアウトぎり…

食べない

健康診断のため夜21時以降は絶食,翌朝も食べてはいけないということだったので,うっかり忘れないように冷蔵庫に貼っておいた.

凍った川

凍った川の表面の,氷と水が入れ替わる境目のところが橋の下に隠れている.行きの電車ではその部分がちょうど覆い隠されて見えない.帰りは,夜になっていたり疲れていたりで,氷のことを思いだす余裕がない.どうなっているのか気になっていた.それで,昼…

見えない雪

最近ことに冷え込んでいて,日中の最高気温も氷点下という日がある.朝起きると,凍った川の上が真っ白になっていることがあって,霜でもおりるのだろうかと不思議に思っていた.ひときわ冷え込んだ日曜,朝のリビングでひとり仕事をしていると,見えないく…

行ったり来たり

だいぶ前になってしまったけれど.お昼前に職場から帰ってきて,ゆったりしているとあっという間に家をでなければならない時間.スーツケースをごろごろと引っ張りながら,空港へ.KLMを使って,まるまる1日くらい.あちらの空港には夕方に着き,ほかの人び…

外が冷たい

寝苦しいような気がして,真夜中に突然目が覚める.部屋の酸素濃度が低くなっているような気がする.夕飯はたくさん食べたはずなのに,なんだかお腹が減っている.トイレに行ったりしていると,なんだか眠れなくなってしまう.ごそごそと起き出してきて,ろ…

美術館

すこし離れたところにある学食でお昼を食べたあと,荘厳な建物が立派な美術館に寄ってみた.中には入らずに,ミュージアムショップをひやかす.本をぱらぱらとめくったりしていると,けたたましいアラームが鳴り響く.職員さんが,火災報知器が鳴っているよ…

橋の白猫

荒野へ渡る橋のところに,ふさふさした毛足の長い,真っ白な猫がいた.橋の左側,芝生になっているところに,目つき悪くこちらを見上げながら.その横で昇り降り運動をしているおばさんの飼い猫かもしれない.猫を外に連れ出すなんて,なんだかおかしいな…と…

裏道

巨大なスーパーの裏口から外に出ると,すてきな道を使って家まで帰ることができる.落ち着いた静かな道で,橋を越えて,スタジアムの前を通り過ぎ,凍結した川の流れる住宅街を抜けてくる.だいぶ陽が長くなったとはいえ,この時間になると,もうだいぶ暗い…

植物園

ところどころに雪みたいなものが積もっていて、昨夜はもしかしたら局所的に雪が降ったのかもしれなかった。(そして風に吹き寄せられて、ところどころに集まったのかもしれなかった) 自分の足跡が残るのが楽しくて、まっさらなところを探して歩いた。 凍っ…

朝のイデア

ビルの建築はだいぶ進行しており、4階の窓より高くなっている。1ヶ月前にはその向こうにかろうじて荒野が見えていたけれど、今はビルが邪魔してもはや見えなくなっている。ビルのいちばん上の階で作業をしている人が、弱い朝日を受けている。あの場所からは…