2012-12-20 文章の贅沢 book 泉鏡花の『婦系図』と『湯島の境内』を読んで,思った. 彼は,後者を描きたかったがために,前者を書いたのではないか. お蔦の,可愛さというかいじらしさというか,それを表したいがために. たったひとことを表すために,数百ページに及ぶ文章を重ねたのだとしたら. そういうのも,贅沢で,悪くはない.