よるのおわり

日々を愛でる

飲み込んだガム

飲み込んだチューインガムはどこに行ってしまうのだろう.

小さい頃は,ガムを飲み込むと息が詰まって死ぬ,と考えていた.
だから,ガムの飲み込みを,それこそ,死ぬほど恐れていた.

けれどまあ,これまでの長い人生で,飲み込んでしまったガムもいくつかあった.
それは,眠いときや,ふと気をつめた瞬間に,噛んでいたものだった.
現在の私の生存は,多少の飲み込みなら命には別条がないことを実証している.

飲み込んだガムというものは,こうして私から,観念的には消え去った.
いま私の感心は,飲み込んだガムが物理的にどうなるか,である.