よるのおわり

日々を愛でる

止まった腕時計

夏になると露出した前腕が寂しくなるので,腕時計をつけることになる.しかし実は,腕に何かを巻くということがどうも苦手だったりする.異物がついているようで落ち着かない.

お気に入りの時計もあるのだけれど,感覚的には巻きたくない.しかし見た目的にはあったほうが良い.ダブルバインドの状態.

でも,そんな状況が近年変化してきた.

まず,腕時計の電池を変えなくなった (時計屋にもっていくのが面倒なのも理由のひとつではある…).これによって時計は時計としての機能を失い,純粋にアクセサリーのような位置づけとなった.

そうしてみると不思議なもので,時間に追われる現代社会へのカウンター表現のような気分で,あるいはそうした時計を身につけることが個性のひとつに感じられるようなおかしさがあって,止まった時計を手首に巻いても良いかなという気分になってくる.ファッションとは不思議なものである.

次は,それをおしすすめて,腕時計をしないというところに自分なりのファッション性を感じられるようにできないか試みている.しかしそういうことを考えてしまうのは,まだ腕時計にとらわれているということなのだろうと思う.