よるのおわり

日々を愛でる

もっとも濃くてずるい青

風の強い日で,夕暮れの帰り道に尾竹橋を通ったときだった.いろんなことが思ったとおりにいかないんだなという失望感に,ちょっとした希望が加わって (でもその希望だってしょせん極大値でしかないんだろうとかえってやさぐれた気持ちで),ペダルを回していた.

水面が強風でさざめき,夕暮れの光をうつして,見たこともないくらいの濃い青になっていることに気づいた.川岸の建物はすでに真っ黒になっていて,あとは空の向こうにちょっとだけ青い部分が見えた.

それを見たとき,なんてずるいんだろうっていう気持ちが急にもちあがってきた.何がどうずるいのか,私だってよくわからないのだけれど,とにかくそんな気持ちが.

強風は相変わらずで,向かい風に自転車が倒されそうだった.