よるのおわり

日々を愛でる

いちばん

いちばんを特定する質問が昔から苦手だった.「好きな食べ物は何?」とか「どんなタイプが好み?」とか「将来の夢は?」とか.そんなこと聞かれたって,その場になってみなければ,何が良いかなんてわからないもの.

そうした質問に対して,自分自身は依然あやふやなままふらふらしているのに,相手のイメージのなかには自分を固定してしまうのが怖いような気がして,あいまいに微笑んで「どうなんだろうね」なんて答えてきたのだった.



とはいえ,聞いてる側も絶対不変のいちばんを求めているわけではなくて,会話のいとぐちを探っていたりするだけだったりする.そういう意図を認識して,自分のもやもやは脇に置いておいて,とにかく望みのとおりに応えるのが,大人というものなのでしょうね.