よるのおわり

日々を愛でる

渡り鳥

アバディーン大学の四角いスイカみたいな図書館の最上階のセミナー室から見た,渡り鳥のこと,忘れちゃいそうだから,書いておこうと思う.

1日目はどんよりと,午前中から蛍光灯をつけないと気が滅入ってくるような曇り空だったのが,2日目は朝から晴れ渡って,ブラインドを閉めないとスクリーンがよく見えないくらいだった.
その2日目の午前中,スクリーンの裏のブラインドがかかっていない窓から,遠く向こうのほうを渡り鳥が飛んでいくのが見えた.きれいな一直線に並んでいて,数秒で次の窓のブラインドに隠れてしまった.

さいしょは渡り鳥の気持ちに想いを馳せて,そのあと,なんだか不思議な広々とした気分になったことを,残香をかぐように覚えている.最上階から,広々とした海と空が見えていたからかもしれない.