よるのおわり

日々を愛でる

108円の悲しみ

百円均一でタッパーをふたつ買ってきた.

ひとつを洗っている最中に,ラベルを取ろうとすると,水で湿ったためかうまく剥がれない.ああもう…と思い,金タワシでラベルのところをこすると,紙のラベルがぼろぼろと崩れ,タッパーは引っかき傷だらけになり,接着剤は汚なく残り,ひどい状況になった.

もしやと思い,もうひとつのタッパーは,水で濡らす前にラベルを剥がしてみると,憎らしいほどきれいに剥がれる.

傷だらけの汚ないタッパーを抱えて,使う分には問題がないのだけれど,あるいは使う分には問題がないゆえに,悲しい気分にしばらく浸っていた.自分のそそっかしさを呪いながら.たかだか税込み108円の悲しみにしては,だいぶ大きなものだった.