よるのおわり

日々を愛でる

ホットコーヒー

だいぶ寒くなってきた見慣れぬ街を抜けて,単線の電車に乗り込む.乗客はほとんどおらず,まあいいかと思って,朝作った,バゲットのサンドイッチを頬張る.香ばしくて硬くておいしい.しかし口の中が荒れる.

大きな乗り換え駅について,次の電車まで15分ほど時間があって,ふと,コーヒーを飲みたくなる.ボックス席だから大丈夫.駅ナカのカフェに出向いて,ホットコーヒーを一杯,持ち帰りで.

電車はもう来ていて,乗り込んだこちらの電車にも乗客はあまりおらず,窓辺にコーヒーの紙コップを置いて,ふぅと一息.秋から冬に変わる頃の暖かい午後の陽を浴びながら,電車に揺られて,コーヒーを飲む.暖かさが染み込む.

飲み終わった紙コップは,サンドイッチを入れていた袋に入れて口をクッと縛って,次の乗り換え駅でゴミ箱に捨てたのだった.