よるのおわり

日々を愛でる

高瀬川

銭湯の鏡に貼ってある広告を見比べているときだった.

鏡の下部分10 cmくらいのところに,帯状に貼り付けられている,あの広告.私が見比べていたのは,韓国系の教会の広告で,なぜわざわざ隣り合った鏡に同じものを貼るのだろう…?とふと疑問に思ったのだった.

右1/3に地図,左2/3に教会のしていることや電話番号.最初は同一に見えていた内容やレイアウトをよく観察してみると,違いが次々と明らかになってきた.
まず,大きい文字で書いてある教会のサービス?が,右のほうではひとつ加わって (「日本語礼拝」),4つになっている.左側は昭和を感じさせる手書き風のフォントなのに対して,右側のはヒラギノゴシックだろうか? 右側の地図には私も馴染みのある場所がいくつか見える一方,左側の地図には聞いたことのない場所が書き込まれている (「マンモス」ってなんだ…?).
これらを総合して,ふたつの広告は,貼り付けられた時期が違うのだろうという結論に達した.

そうして改めて地図をまじまじと観察したとき,「高瀬川」という文字を発見した.鴨川の隣にある,あの川.川底はコンクリートで固められ,あまたのゴミが浮かび,あるかなきかの流れがへばりついているような川! (散々な書きようだけど,私はそういう川が嫌いではない…!)

高瀬川と聞くと,四条のあたりの,柳が見下ろす街路と並走するあの川を思い浮かべる.それが下流の九条のほうではこんなふうになっていたのか…ちょっとした驚きだった.