よるのおわり

日々を愛でる

引っ越し

夜と朝かかってやっと荷物をまとめて、テーブルを解体してカーテンを外した部屋の床に座った。ふと、何にも邪魔されない窓の外を見ると、ベランダの手すりには、昨夜降った雨の残りが水滴になって垂れ下がり、その向こうに青い空と白い雲が見えた。遠景には、いつもの教会の輝く十字架や、建物の隙間に東寺の塔も見えるはず。

 

その水滴を見て、ああなんてきれいなんだろう…と思った。

 

結局、荷物の運び出しは12時ぎりぎりまで遅れて、しかしダンボールの集荷はなんとか間に合った。それまで、ふたたび寒さの戻った3月の部屋に座っていた。

 

その後、移動して、夜には銭湯に行き、その帰りに、百万遍のあたりを歩きながら、そうか、もう京都を去るんだな…と、なんだかしみじみとしてしまった。