よるのおわり

日々を愛でる

お掃除

街中の家から廃墟を見下ろす家に来て、(猫を撫でることの次に)最初にしたことは、掃除だった。

朝の飛行機で帰省する同居人を見送った後、よいしょと腰をあげ、ゴミを捨て、台所や洗面所の水回りを磨き、テーブルを拭いてほこりを落とした。そうして物置から掃除機を出してきて、猫を寝室に閉じ込めてベランダでフィルターを掃除したあと、部屋中を掃除機がけしてまわった。掃除機がけの最中、猫はずっとベッドの下に隠れていた。
玄関に散らばる砂を吸い終わり、もう一度フィルターを掃除して、出たゴミを猫のフンと一緒にシューターに捨てて、掃除は完了した。

石鹸で手を洗ってコーヒーを入れ、昼前にひと息ついたのだった。もう明日到着する予定のRのことを思いつつ、お客さんを我が家に呼ぶために掃除をしているような気分になった。存分に腕をふるって掃除をするのは楽しいものである。