よるのおわり

日々を愛でる

春だから

最近ドライアイで目が乾く.花粉症の影響もあるのかもしれない.しばしばする目をぎゅっとつむって,また開けると,二重になったような気がするだけで,乾きはぜんぜん癒やされない.やれやれ.

駅からの帰りに脇にそれると,猫がいる道を通る.黒猫はいつもの家の前の定位置にいる.この子は飼い猫なのだろうか…よくわからない.ほかの猫はいたりいなかったり.お墓をなわばりにしている猫もいるようだった.

今日は,白とベージュのぶち猫が,駐車場の縁石にもたれかかって,人間がソファの手すりにうつぶせてぐったりくつろぐような格好をしていた.かわいいなと思って,生け垣のすきまからしばらく眺めていると,もたれかかって自由になった前足で,縁石の側面を掻き上げるような動作をしはじめる.爪を砥いでいるようでもあるし,下にいる昆虫か何かで遊んでいるようにも見える.

ときどきふとその熱中をやめてまわりを見回すようすが,人間の大人がひとり遊びに興じていて,ふとわれにかえって,羞恥心から周りを見渡して,誰にも見られていないことを確認するようすに似ていて,なんだかおもしろかったのだった.

そうそう,今日のお昼は食堂の外の芝生でみんなで食べたのだけれど,スズメや名前のわからないヒヨドリみたいな鳥も,芝生にちゅんちゅんと出てきて,羽を大げさにふりみだしながら,なんだか興が乗って遊んでいるような風をしていたのだった.

春だから…なのだろうか.