よるのおわり

日々を愛でる

極東の食べ物

庶民的な食堂などでは、カウンターの中にいろいろ、お皿や料理が並んでいて、これをください、と指し示して自分の好きなものを取っていく。野菜もけっこう豊富で、サラダもいろいろ種類があるのがうれしい。

なんでもおいしかったのだけれど、特に気に入ったのは、トヴァローク (カッテージチーズ) を薄いクレープ生地で包んだもの。この国では乳製品がおいしく、いろいろな種類がある。ヨーグルトのほかにもケフィアがあったり、スメタナや、そしてトヴァローク。お皿をすこしあたためて、薄いクレープ生地をナイフで切り開くと、ぎっしり詰まった、ほんのり甘みのついたトヴァロークがあふれでてきて、それをフォークで持ち上げてこぼさないように口に運ぶ。クリーミーな濃厚さがありながら、さわやかで、ぺろりと食べられてしまうのだった。朝に、紅茶と一緒に食べると最高である。

ヴィネグレットサラダも忘れてはいけない。最初に見たときは、ピンク色をしており、これはなんだ…といぶかしんだけれど、食べてみるととてもおいしい。角切りビーツ、ジャガイモ、グリンピース、タマネギ、ピクルスなどがころころと入っていて、すこしの酸味と、なにやらスパイスの香りを感じる。ディルが入っているのは、緑色の特徴的な葉っぱが見えるのでわかるけれど、あともうひとつ、なんだろう…? (ちなみにこの国の料理にはかなりの頻度でディルが使われていた。素朴で濃厚な料理の数々に、よく合う香草だった)
何度かヴィネグレットサラダを食べるうちに、あるときハッと気づく。コリアンダーの種である。なんだかしてやったりという気分になる。

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