よるのおわり

日々を愛でる

空港の夜

帰国してくるRを迎えに、夜の空港に出かけていった。お仕事をするために、少し早めに家を出る。休日の電車は空いていて、晩ごはんくらいの時刻に到着する。

空港の中をひと通り歩き回ってみて、ふむふむ、江戸風の区画に、いろいろな飲食店がある。しかし、場所はいいのにメニューがあまり魅力的でなかったり、ここならいいかなと思う食事なのに場所が悪かったり。ベストな場所がみつからないので、コンビニでサンドイッチを買って、ベンチで座って食べながら、仕事を進めることにする。多少、家でごはんは食べてきたのだ。

団体用のバス乗り場から入ってきたところに、人のあまりいないベンチ群があるのを見ていた。そちらに移動する。ハムと玉子のサンドイッチは、パンがボソボソして、マヨネーズがわざとらしかった。まあ、たまにはこういうこともあるさ。仕事はけっこう進んだし、よしとしよう。

 

1時間半くらい仕事を進めて、キリのいいところで、場所を変えることにする。デザートを食べに、見晴らしのいい和風カフェに。食事をするにはメニューが微妙だけれど、甘味を食べるにはちょうどいい場所と、目をつけておいたのだった。

抹茶とほうじ茶のアイスのパフェを頼んで、程よく薄暗い席に移動する。空港のカウンターを見おろしながら、しばしアイスを舐めて、休憩の後に仕事を再開した。旅に出る緊張感や、搭乗時間に追われずに、空港でふらふらと時間を過ごすのも、なかなか良いものなのだな。

 

Rは22時半くらいに出てきて、一緒に移動した。深夜の都心は、雨があがって冷たい空気になっており、飲み会帰りの人びとがすれ違う。

やっと夜遅くに布団に入ったにもかかわらず、その夜は、なんだか目が冴えてしまって、ふたりとも、よく眠れなかった。鬱々悶々としながら、朝が来るのをじりじりと待っていた。

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