よるのおわり

日々を愛でる

郊外

郊外のほうの大学で研究会があり、漠たる道を、少し離れた駅から歩いていった。この大学には、博士課程にあがる前に、取り寄せのできない本の閲覧とコピーに来たことがある。たしかクリスマスの終わったくらいの頃で、図書館はがらがらに空いていた。吹き抜けの見える暖かい場所に陣取り、世界中のいろいろな民族集団における子育ての本を読んでいた。外に出るともう真っ暗で、今回と同じように、駅までの長い道をてくてくと帰ってきたのだった。

今回も、研究会の途中で窓の外が暗くなって、木々が風に揺れているのが見えて、建物を出たときにはもう夜になっていた。