よるのおわり

日々を愛でる

傘が壊れる

朝から強い雨が降っていて、初めてバスに乗って仕事に行った。バス停は家の近くにあるから、駅まで歩く必要はない。しかし目的地のバス停は仕事場から離れていて、多少歩く必要がある。(それでも駅から歩くよりは近い)

バスを降りて歩き出すと、雨は弱まってきていたものの、風が強い。ビニール傘を風上に向けて歩いていたけれど、曲がり道で風の当たる方向が変わって、傘はおちょこになって壊れた。傘を壊したのなんて、小学生だったとき以来とか、そんな感じではなかろうか。壊れた傘を体にまとうようにさしていたけれど、もういちど曲がり角を曲がる頃にはぼろぼろになっていて、もはや傘としての役目は果たさなくなっていた。

雨もそこまで強くはなくなっていたし、最後の道はもうスタスタと、急いで歩いて、建物の中に逃げ込んだ。靴はそこそこ濡れていて、靴下が指先に張りつく。そうして、傘をゴミ箱に捨て、ふぅと息を吐いて、今日の仕事をはじめたのだった。