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よるのおわり

日々を愛でる

口をすすぐ場所

チョコレート味のするペーストで歯を磨きながら、口をすすげる場所を探していた。しばらく滞在しているホテルのロビーを通り抜けて、やや裏口感の漂うドアに入り、山と積まれた古着やボロ布の丘を這い上がり、端にある汚い部屋にたどり着いた。

 

ここに、洗面台があったような記憶があったのだ。でもそこにあったのはトイレだけで、口をすすぐことはできなかった。

 

そんな夢。

春のスキップ

3月から4月にかけてあちらこちらをとびまわっていたのだけれど,「季節をひとつ飛ばしちゃってないですか?」と人から言われて,ああたしかに…と気づいてしまったのだった.思えば,今年は,春らしい春を体感できていないような気がする.

しかし,飛ばしたぶん何があったかというと,それもやはり結局は春なわけなのだった.

ハト

滞在先のホテルの部屋は3階にあって,街の死角のような,建物に挟まれた狭い空間が窓から見える.もう1階分低い建物の屋根がこの空間の床になっていて,舞台のように見える.

東に向いたほうには建物がなく,朝日がさし込む.しばらくずっと冷たい雨が降っていたのが,昨日からやんで,今朝はあたたかい陽がさしており,その上を2羽のハトがちょこちょこと追いかけっこしていた.(恋の季節である)

窓をほんのすこし開けて外の空気を入れつつ,ベッドにだらりと腰かけて,ラップトップでお仕事をしながら,そんな光景を見る.私はこの部屋が好きだ.

引っ越し

夜と朝かかってやっと荷物をまとめて、テーブルを解体してカーテンを外した部屋の床に座った。ふと、何にも邪魔されない窓の外を見ると、ベランダの手すりには、昨夜降った雨の残りが水滴になって垂れ下がり、その向こうに青い空と白い雲が見えた。遠景には、いつもの教会の輝く十字架や、建物の隙間に東寺の塔も見えるはず。

 

その水滴を見て、ああなんてきれいなんだろう…と思った。

 

結局、荷物の運び出しは12時ぎりぎりまで遅れて、しかしダンボールの集荷はなんとか間に合った。それまで、ふたたび寒さの戻った3月の部屋に座っていた。

 

その後、移動して、夜には銭湯に行き、その帰りに、百万遍のあたりを歩きながら、そうか、もう京都を去るんだな…と、なんだかしみじみとしてしまった。

春の闇

なんだかすてきな夢を見て、ぬくぬくとして気持ちの良い眠りから目覚めた。夜中に一度起きて、その気持ち良さに存分に浸りながら、手洗いに立ったような気もする。

 

起きてから、夢の内容を思い出そうとしたのだけれど、どうしても出てこない。夜中に一度起きたときには覚えていたのに…。でも、夢の内容を思い出そうとするだけで、その残り香にひたって気持ちが良くなるような、そんなすてきな眠りだった。

 

ひとつだけ、夢の影響で、おいしいミルクの入ったカプチーノを飲みたくなっており、それだけが、たしかに実感できる、この眠りの存在証明だった。