よるのおわり

日々を愛でる

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

沖縄感

土曜の静かな職場で仕事をしてきた帰り、バスを待ちながら「この風景は南の島のようだ」とふと思った。まず、比較的暖かいこと。朝だけ雨が降り、午後からは曇り空から太陽がさしこんでいた。次に、人も車もあまり通らず、大きな道路が街灯に照らされてずっ…

擦りガラス

座るとちょうど目の高さが擦りガラスになっていて外が見えない。しかし、やってきたスープを飲むためにかがみ込むと、外を行き交う人びとが見えたのだった。

帰路

ごく個人的な説明会に出たあと、線路の向こう側の道を通って帰ってきた。上がって下がってまた上がり、線路沿いをまっすぐ行くと見えた道は山に阻まれて行きつ戻りつを繰り返した。線路のこちら側は1年も通っていたのに、こんなふうになっているとはつゆも知…

ロヨラアームズの昼食

あるときの心情に驚くほどマッチする本を読んでいることに気づき、ページを繰る手が止まらなくなり、最後の1文を読み切って、それまで呼吸を忘れていたかのような気分で「ほぅ……」と天井を見上げて息を吐き出すようなときがたまにある。たいていは静かで沈み…

ひとりで本を読む

ひとりで暮らす久々の生活に渇いたさみしさを感じていて、仕事がスランプ気味のこともあって、この膨大な、しかしあまりにも儚い時間を、なんとも無為に過ごしがちになっている。こんなときには本を読むに限る。インターネットのほとんどつながらない森の中…

地球の裏側

赤ちゃん連れで国際線に乗って地球の裏側まで行くと、いろいろなことを思う。不寛容と無関心、過剰だけれどこういうときにはありがたい行き過ぎたサービス、グローバル化した社会のなかで「個性のない」ことが個性である食文化、無意識に刷り込まれている文…

絵葉書

大きな南の島の森のなかで絵葉書にメッセージを書いた。これが届くのはおそらく地球の裏側から帰ってきた後になるだろうと思いつつ、その前に届いてしまったらなんだかきまりが悪いので、そのことには特に触れなかった。地球の裏側はどんな感じだろうか。元…

昼の銭湯

Rを見送り、書評を依頼された本を読みながら電車に乗りつつ、知らない(というわけでもないのだけれど、乗り換えのときに駅前の商業ビルに入ったことがある以外は街を歩いたことのない)駅で降りる。15分ほど歩いた場所に銭湯があるのだ。 たまたま目に入っ…

3月はいつもあわただしい

3月は引越しや出張が重なっていつもあわただしい。まわりの人たちも年度終わりで忙しくしているので、その気分が伝染するのかもしれなかった。今年も3月は忙しい、と書いてきて、忙しかったのは2月だったことに気づいたけれど、まあいいや。 もっと南のもっ…