よるのおわり

日々を愛でる

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

魔法

早朝の街は3割増しくらいになる. ぼんやりした灯りに照らされた幻想的な路地がちらりと見えたり,暗闇のなかでどこからか銀杏やお香の匂いが漂ってきたり,ふと袋小路に迷い込んで「こんなところがあったのか…」と戸惑ったり.今朝は,折れた先の道が急に石…

茄子の煮浸し

この世の中に茄子というものが存在していて本当に良かったと思う.いつもはトロトロになるまで炒めて食べるのだけれど,今回はたまたまみつけたこの記事に触発されて,はじめて煮浸しを作ってみた. 甘長唐辛子と炒めたあと煮込んで,油揚げはなかったので省…

何か果物みたいなものを食べていた.そのボリュームのほとんどが種で,噛み終わったガムみたいに,口のなかを虚無が浸していく.BB弾くらいの大きさの平たい種をたくさん,べえーっと舌に乗せて,げんなりしながら吐き出す.そんな夢を見た.

9月10日

9月10日,朝早くに目が覚めてしまい,まだ暗いなかを大学へ向かった.玄関から一歩踏み出した瞬間に,この日を境にして,夜はもう秋に変わってしまったのだということを理解した.ふだん通らない道を行き,普段は見ない街の横顔を見た.

秘すれば花

本当に大切なことは自分の内側に留めておかなければならない、私の場合。口に出して人にそれを言ってしまうと、そのことだけでもう何かを成し遂げたような気になって、ふんばる力がなくなってしまう。 自分の夢を常日頃からまわりに喧伝しておくと、まわりの…

夜の音

夜の音は漠としてあやふやである。 秋の気配がちらちらと見えかけてきて、夜には虫の声が聞こえるようになった。では、他の季節はどうだろうと考えたところが、思い出せない。真夏にはセミの大合唱が聞こえていたような気がするけれど、それは昼間のことであ…

天気の変化

朝、蒸し蒸しと重たい空気を縫うように、まだ暗いうちから職場にでかけた。重たい雲が空を覆っていて、職場について少しすると、ざーざーと雨が降ってきた。 ときどき雷鳴がして、暗い赤銅色の空から湿った風が吹いてくる。朝なのにずいぶんと暗い。雨は昼前…

麦もち

ふと通りかかった和菓子屋で、「麦もち」というまんじゅうが目に入った。買ってみる。 家に帰って、おやつがわりにぱくつきながら、どうして「麦もち」なのか考える。中身はつぶあん、それを包む皮は酒饅頭の皮をもっと薄くしてハリハリとしたような感じ。よ…

水の冷たさ

もうけっこう前のことだけれど,早朝,みたらし祭に.5時半に門が開いて,一番に入っていく.早朝だけあって,人は他に数人.広々としている.早朝だけあってか,水がとにかく冷たい.もはや,冷たいというより,痛いという感じ.5分と足をつけていられなく…

夏風邪

しばらく夏風邪をひいていた.全身がだるく,節々が痛くて (手首まで痛かったのなんて初めて!),頭の血が沸騰してジュージューいっていた.しばらく寝たあとに起きあがろうとすると,体がかちかちに固まっており,這いながらトイレに行くようなありさまだっ…