よるのおわり

日々を愛でる

2014-01-01から1年間の記事一覧

時の流れ

久々に会った友人と話をしながら,みんなそれぞれに幸せの形を探し求めて,身体を壊したりなんかしながらも,居場所を形成して,すてきなパートナーをみつけて,それぞれ生きていることを聞いた.うれしい.それと同時に,何十年もすれば,あるいはそうでな…

寝坊

そういえば,いつから眠っていたのか思い出せなくなるくらい長いあいだ眠っていたいと思いながら,眠りについたのだった.朝には強いほうで,たいていは,起きたい時刻を頭のなかに思い浮かべながら眠れば,その時刻の前に起きていることができる.それが,…

寒さとお湯

暖房のない部屋で1日仕事をしていると、体の芯まで冷えがくる。そのことが、夕方銭湯に行くとよくわかる。熱いお湯が周りを取り囲んでいる実感と、これだけ湯船に浸かっても硬い芯が残っているように思える自分の体。十分に温まった後で、湯船に頭まで沈める…

冬の炭水化物

冬になると,ほくほく系の炭水化物がおいしい.余計な調味料がいらなくて,放っておけば手間をかけずにできるところも良い.かぼちゃの煮物は汁をとばして,ちょっと焦げ目がつくくらいまで熱を加える.じゃがいもは,オリーブオイルと塩だけで,驚くほどお…

古着の匂い

高校生の頃,古着屋に足繁く通っていた.ラックにずらっと吊るされたTシャツからは,消臭剤とクレヨンを足したような,ケミカルっぽい独特の匂いがする.どの店に行ってもこの匂いは共通で,これを嗅ぐと「ああ古着屋に来たな」と思う.この匂い,でも,どこ…

夢が濡れる

夜半に強い雨が降って、覚醒レベルの下がった頭にぼんやりとその音が聞こえるとき、なんだか夢が濡れているような気になってくる。起きたときに、あの雨音は、ゆめとうつつのどちらに属していたのかと考えて、いくら頭を絞ってみても、手がかりになりそうな…

季節

夏と冬は,マレーシア語でいうと,"musim panas"と"musim sejuk". 直訳すると「暑い季節」と「寒い季節」.春は,"musim bunga"で,「花の季節」.では秋は…? "musim gugur"で,英語でいう"fall"と同じような感じ.ふむふむ.

秋分

川底に沈んだエビのような気分になりすてきな公園をみつけた

夏が終わった

今年の夏の成果 子供のときから「食わず嫌い」をしていた虫除けの威力を認め仲直り 冷や麦と素麺の違いを知る (冷や麦おいしい…!) トウモロコシを3本 ではまた来年

雨の日

今日は調査がお休みで、ぼんやりと、ベランダで早いお昼を食べている。切れ間なく落ちてくる斜めの線、手すりに並び下がる透明な水滴、すかして遠くに見える煙ったビル。そうしたものたちをたまらなく素敵に思う。

サイコロ入れ

サイコロを入れる箱として認識しているプラスチックの容器があった.手の平におさまるくらいのサイズで,側面のいちばん小さい1面の抜けた,平べったい長方形の入れ物がふたつ,向かいどうしの入れ子状にかみ合うようになっている.たしか,年上のいとこの暮…

チョコミント

夜中、眠気とともにアイスクリームを食べたい気分を感じて、でも眠たいし、アイスクリームを食べる夢を見れば両方とも解決できるかな、などとくだらないことを考えながら、結局床についた。久々に早く、4時過ぎに目が覚めて、夏の朝のはじまりの薄暗がりを今…

おやすみの日

最近不足しがちな睡眠をおぎなうべく二度寝をして,部屋の掃除をして,洗濯して布団を干して,昼前から自転車に乗った.90 km走ってへろへろになってもどってきて,銭湯にいって,近くのスーパーで安売りの桃を買った.同時に買った今年はじめてのとうもろこ…

腕時計が鳴く

腕時計の電池がとっくの昔にへたっていてる.完全に切れているわけではなくて,多少は動いているようなのだけれど,時刻あわせをしても,ふと気づくとあらぬ方向をさしている.その腕時計が,息をふりしぼってなにやら大きな動きをするときに,カチリという…

雨が降る

突然の雨がやってくる前に,さぁーっとすずしい風が吹き抜けることを知った.マレーシアで朝の散歩をしているときに,多摩動物公園で観察をしているときに,そうした風が吹き抜けていって,そのあとに雨が降った. KK

溶連菌感染症

実家の引き出しから,8年前の8月の日付とともに「溶連菌感染症」と書かれたメモ用紙が出てきた.私は滅多に風邪や病気をしないから,そういうことがあったら覚えていても良さそうなものなのに,特に記憶がない.メモ用紙は医薬品の会社のもので,日常生活の…

たましい

カナダで開かれた国際会議でくしゃみをしたときのことだった.丸テーブルがいくつも並んで,人びとはスクリーンのほうを向いている.その日は朝から鼻がグズグズしていて,夜中乾燥して鼻に詰まった埃を噴き出そうと,シャワーを浴びているときに鼻をかみす…

時差ぼけ

時差ぼけと,慣れないベッドのせいで,睡眠が細切れになり,変な夢ばかり見る.そうして見た夢のディテールは,目がさめたとたん,お風呂の栓を抜いたみたいにどこかに吸い込まれて消えていく.昨日と,3日前に見た夢の内容を,私はすでに思いだせない.それ…

忙しさ

ここしばらく何をしていたのだろうと考えて,3-4月はとっても忙しかった (忙しい) ことを思いだしたのだった.忙しいときほど,自分のことを冷静に観察している.この睡眠時間で体力はもつか?今はこれをやりたくないので他にもっと効率的にできることはない…

「永遠」

冬から春に移る時期の雨は,なんだか物憂い.3月や4月の,どことなく落ち着かないさまも反映されているのかもしれない.そんな物憂い小雨のやんだ合間の夕方,自転車で大学から帰っていた.暖かくも寒くもないふわふわした気温のなかで,霧とまではいかなく…

つぶあん

不忍池のまわりにはいろいろな鳥がいた. 人や鳥や猫が,それぞれに多少の干渉をしつつ,ぼんやりとそこにいた.…散歩のあとにはたい焼きを買って帰った.つぶあんの. 社交場 反転 そそくさ 鳥 on 鳥

犬歯

私の上顎右犬歯はほかの歯に比べて咬耗している.半年くらい前に歯の解剖学を勉強していて,自分の歯はどうなんだろうって注目を向けたときに,はじめてそのことに気づいた.体の使い方にも習慣や癖みたいなものがあって,それが個人のフィジカルな特徴とし…

マスクと長靴

子供の頃、野暮ったくて大嫌いだったものがいくつかあって、そのうちのふたつがマスクと長靴だった。見るだけでも惨めな気持ちになって、それらを着せてきた人には目の届かないところに逃げるや否や、即座に脱ぎ捨てていた。 それが昨年、20年ぶりくらいで、…

大雪

溶けていくのを見ていると,なんとなくせつない気持ちになってくるから,雪は,降り積もっている最中がいちばん好き. こんな感じ icecamellia

肯定

「肯定」を「せいてい」と読んでしまうくせがある.肯の漢字が背に似ていることと,"certain"という英単語を思い浮かべてサ行の発音に引っ張られてしまうためだと思われる.それゆえ,「肯定」という概念を思い浮かべるとき,わたしは頭のなかで「せいていじ…

大原

どっしりした空間に身をおいて,いろんなものを見るともなく眺めているのが大好きで,おちついた庭園や堂内には,2時間でも3時間でもぼんやりとしていられる.そんな私にとって,大原はとてもとてもすてきなところだった.居心地の良い月光荘からごそごそと…

95センチ

ふらっと足を運んだ銭湯の湯船に書いてあった「水深95センチ」.この数字が,足のつかない恐怖の深さだったときや,首まで水があってゆったり泳げたときも,たしかに存在したのだということを,たかだか腰の上まで浸かるくらいの今になって,ふと思い出した…

観覧車

デジャヴともノスタルジーともちょっと違う,ほっとしながら怖い夢を見るような不思議な感覚を呼びおこされるものが私にはあって,そのひとつが,観覧車だ.観覧車に出会うと,はっと,その周りの空間が奇妙なものに,なんだかねじれているようなものに錯覚…

雪にはだんだん愛着がわいてくるのかもしれない.だだっ広い新千歳の滑走路にも,車窓から見える知らない町にも,札幌の街中にも,嘘みたいに雪が降り積もっていて,驚きはすみやかに現実感に変わっていった.旅程が終わって羽田に降り立ったとき,風景を覆…

年末

波長のあう人たちと大晦日をゆったりすごしたのは本当に久しぶりのことで,昨夜 (正確には今日の早朝) はとっても幸せな気持ちで眠りについたのだった.初めての場所で,ほとんどは初めて会う人たちと,自分の家にいるかのように落ち着いた気持ちで相対する…