よるのおわり

日々を愛でる

2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

鐘の音

昨日の雨のおかげか,暖かい朝で,靄が少々. ふと,どこかの鐘の音が.紺色の湿った空気に響く. 鐘の音がぼんやり響くのには最上の朝だったことと思う.

かぼちゃ

かぼちゃ味のホットビスケットを二等分しようとした。狙いがずれて、形が、輪から楔になってしまった。しかし、楔形のほうが、見た目はかぼちゃらしい。外縁に沿って焦げ目でもつけたらそっくりになるだろう。

冬の朝

冬の朝それ自体は好きなのだけれど. 夜が青く色づいていくのはとても美しい.でも,そのうち明けて日中になってしまう. だから,トータルで見ると悲しくなる.

矛盾

文章を書かなければならないのだ。ここに、たぶん。殺伐としながら、殺伐と闘うのだ。言葉は魔法だからね。

寛永寺陸橋の主

寛永寺の陸橋のよくわからない雰囲気が大好きだ. 去年はマットレスやジーンズが置いてあった. 月がたくさんあったりもした.そして今日,眠っている主を見かけて. ペダルを回しながら,彼の達者を願ったのだった.

散歩 (本郷-麹町)

土曜日に,本郷と麹町のあいだを散歩した. 昼と夜とで,街の表情が違う.昼間の街は,温みだした空気にくつろいでいた. でも,ドームや大鳥居は,昼間見ると阿呆らしい. 大きいものは夜のほうが迫力がある. 首都高高架下 包囲されている 獏

ワル

高校の頃は,授業をさぼって図書館にいたり,街に出たり. 今で言うと,ランチに白ワインを傾けたり.ちょっとしたワルは,いくつになっても楽しい.

慣れない匂い

きのうは一日,慣れない匂いが鼻に残っていた. 落ち着くけれど野暮ったいような匂いの,記憶.何なのかいぶかしみながら帰り支度をしていたとき. はっと気がついた. その日はじめて袖を通したジャケットの匂い.

「私」の範囲

ささくれ,しもやけ,口内炎… 彼らは,いったい,私と呼べるのだろうか?

強風

天気が良くて風の強い日は,外がまぶしい. モノが白くなって,光がやたらにきらきらして.そういう日は夜になっても落ち着かない. 昼間が,細めた目からは入ってこないから.

オレンジ色の窓

覚醒したら外が明るくて. 久々によく眠れたことを知った.日の出前の明るさのなかを大学へ. 居室のドアを開けるとき. 朝日がちょうど窓をオレンジに染めていた.

パンの耳

パンの耳は嫌いじゃない. むしろ好きだと言ってもいいくらい.黒田硫黄の『大日本天狗党絵詞』に, パンの耳の袋を破裂させて姿をくらます描写がある.パンの耳をせっせと食べてみたら, そういう技,身についたりしないだろうか.

カカオの収穫

科博の『チョコレート展』で,カカオの実の収穫を撮影した動画を観た.まず,幹から直接,実が生えている. それを,湯の花を掻き取るような棒で落としていた ※. 軽く,乾いたカカオの実は,ストンと地面に落ちる. それをナタでスカスカ割って,種を取り出…

夏の朝

夏の朝のことをふと思い出した ※.薄ぼんやりした外に,日中の暑さが充ちはじめていて. だいたい5時くらいで,涼しい風が吹いてたらなお良い.夏の朝は,他の時間帯や他の季節とちょっと違う. 物事の境界があいまいになるような気がして. ※ 正岡子規『病…

不眠

「眠れない」にもいろいろある. 眠れない,目が覚めてしまう,眠りが浅い…でもそれらは「不眠」のひと言でくくられてしまう. 眠りに,もっと語彙を与えても,良いのではないか.

サウナ

子供の頃,サウナに入っていられなかった. 機会があって試してみたのだけれど,今もダメ. 単純に,温度の問題で.そう,あの狭さ,暗さ,木の香り. クマの冬眠する洞穴のようだと言えないこともない.

陽焼け

陽に焼けた痕の残る本を借りてきた. 隣の本が陰になっていた部分は白いままで.その本と隣の本の経てきた年月を想う. おそらく,いつからか,ずっと. あまり陽のささない医学部の図書館で.

おとしもの

走り去っていったトラックから何かが落ちた. キラキラした小さなもの.氷か金属片か,じっくり確かめるまでもないような気がして. それでも不思議と記憶に残っている. 早朝,根津の交差点.

謎かけ

謎をかけたら新たな謎かけが返ってきて。 冷蔵庫の振動音が染み入る眠れない夜。

春のイメージ

春,と聞いて浮かぶイメージについて考える.それは,ガソリンの匂いをともなっている. 尾根幹のセルフスタンドで当時乗っていたバイクを停めて. 空が真青で,防寒具がそろそろ暑くなってきて. 多摩の新緑の気配を感じながら,大学に向かうとき.ものすご…

がさごそ

深夜の帰宅途中,石垣上の薮ががさごそ音をたてた. しばし見上げて,でも相手は確認できなかった.たしかにイキモノがそこにいて. もしかしたら何かを考えていたかもしれなかった.

目的のないつきあい

友人と久々に会って話をして,きっと彼女と私には,けっこう同じものが見えているのだろうなという気がした.学科が同じだった大学以来の親友で,授業の帰りに駅で話しかけたのが,最初の接点だったように記憶している (でも違うかもしれない).当時,大学生…