よるのおわり

日々を愛でる

善きサンドイッチ再び

式の帰りの道すがら、明日はサンドイッチでも作っていくか、とふと思いついた。こんなに朝早く電車で移動しなければならないのはわりと久しぶりで、昔そうしたことをよくしていた頃には決まってサンドイッチをお弁当がわりに作っていったものだった。朝が早いと食べ物を売る店はだいたい開いておらず、うんうんと悩んでコンビニで買った食べ物も結局パサパサしていたりして、そうした苦労は少しずつ心を滅入らせる。
駅前のスーパーに飛び込み、併設のパン屋さんで6枚切りを購入。昔よくサンドイッチを作っていた頃に使っていたのは6枚切りだったか8枚切りだったかすぐには思い出せないくらい、長いことサンドイッチを作っていなかった。家にレタスはあるし、鶏肉を下準備する手間はとれない代わりに豚肉がある。これで準備はOK。
夜、晩御飯を作るのと一緒に濃いめの味付けで豚肉を多めに炒めておき、そのまま残しておいた。レタスは洗ってザルに入れて冷蔵庫にそのまま入れて、一晩かけて水気を乾燥させた。

翌朝、パンを軽く焼き、バターを塗り、肉とレタスをもりもりとはさみこんで、ラップで包んだものをビニール袋に入れてカバンにやさしく放り込んだ。マグにはお湯だけ入れて、最近お気に入りの紅茶のティーバッグはカバンに。駅まで歩き、電車を乗り継ぎ、やっと新幹線に乗り込んだ。
机を広げてサンドイッチを取り出し、マグにティーバッグを浸して紅茶の良い匂いを嗅ぐ。お腹が空いているけれど紅茶が入るまでゆっくり待って、まずは紅茶をひとくち。香りがいい。そしていよいよサンドイッチを取り出し、ラップをはがしながら、パクパクと食べた。ふたつは多いかなと思っていたけれど、食べはじめると止まらず、ふたつともすぐに平らげてしまった。やはり自分で作るサンドイッチはすばらしい…

 

このようなことを書きながら、そういえば昔こんな文章を書いていたなと思い出して改めて読むと、我ながらよく書けている。時間も余裕もない今の私にはもはやどうしたって書けない一連の文章であり、また、京都という街に暮らしていたからこそ書けた部分もあったのかもしれないなという気がしている。

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