よるのおわり

日々を愛でる

昼の銭湯

Rを見送り、書評を依頼された本を読みながら電車に乗りつつ、知らない(というわけでもないのだけれど、乗り換えのときに駅前の商業ビルに入ったことがある以外は街を歩いたことのない)駅で降りる。15分ほど歩いた場所に銭湯があるのだ。

たまたま目に入った、カフェなのかリサイクルショップなのかよくわからないお店で、ほしいなと思っていた小皿と、たまたま目についた餃子の王将の餃子のストラップを求める。「餃子のストラップって…!笑」とお店の人と話しながら会計をする。

たどりついた銭湯は開店してすぐにもかかわらずたくさん人がおり、レトロな雰囲気に熱すぎないサウナが心地よい。地球の裏側の疲れが取れていくような気がする一方で、その時差は猛威をふるい、のぼせたのか何なのか、意識が飛びそうになる。あぶないあぶない。

ぽかぽかしながら帰り道を歩き、途中アイスなんかを買って食べつつ、おもしろいセレクトショップをのぞいてみたりしながら駅にたどりつき、家まで帰ってきた。

自分で自分を檻のなかに囲い込み、こんなふうな気の抜けた時間をしめだしてしまったのはいつ頃からのことだったのだろう。なににしても、かつては私とともにあったゆとりの感覚を感じられたことは確かだった。