よるのおわり

日々を愛でる

雨の古い街

現場に行かねばならない仕事のため、前住んでいた街にやってくる。ここに最後に来たのは、引っ越しをして南の島に行くときだったはずなので、もう3年以上ぶりになるのか。なんてこった。
ゆっくりした電車に乗ってそちらに向かうにつれて、雨が降ってくる。馴染みの駅からバスに乗り、見知った職場へ。打ち合わせをしたり、静かなカフェでペリエを飲みながら時間をつぶしたり、セミナーをしたり、資料を見たり。その合間にリモートで授業。古い知り合いにたまたま再会したりもして、あっというまに日々を過ごした。
そのあいだはずっと雨が降っており、まあこういうのも悪くないかなと思う。中心地からすこし南に外れたホテルの夜は静かで、しかし、COVID-19がなければこのあたりもインバウンドで大賑わいなのだろうなと思う。

最終日は時間があまり、かねてから訪れたかった (実は研究対象の) お城へ。この日は晴れて気温が上がり、それまでにさんざん降った雨が蒸発して湿度も上がり、大変なことになる。雨がやんで良かったのか悪かったのか、よくわからない。お城は修繕も解体もされずに廃墟と化している途中であり、周囲には広大な公園や陵があったりなどして非現実的な雰囲気。
ひとしきり歩いて中心地に戻り、おみやげをいろいろ買い込んで、電車に乗って帰った。滞在中ずっと、Lが保育園で覚えてきて歌っていた「雨降りクマの子」の歌が頭の中に反響していた。

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