2013-01-01から1年間の記事一覧
強さとは何かと考えたとき,「強さとはなんなのか」を定義できること,と定義してみる. 私は,強さを,「強さとはなんなのか」を定義しないこと,と定義することに決めた.さて,私は,強いのだろうか?
言葉遊びをしていたつもりが, いつのまにか言葉に弄ばれてるわけです.そうして後ろを追いかけてくる言葉を, いつか振りきれたら良いのだけれど.
ゴスッという音がして,自動車の走り去った対向車線を見ると,猫がいた.逃げまわる虫にじゃれつくようなふうに,歯をむき出しにして,くるくる回り狂っている.一瞬後に,事態を理解した.道路には血がぽつぽつとたれているし,表情はものすごい.首輪をし…
いくら考えてもどうにもならないことは,そういうものだと受け入れるしかないのだよね,という話を,1ヶ月前にたまたま母とした.神よ 変えることのできるものについて、 それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。 変えることのできないものについては…
アカデミックハイ+熱帯夜の寝不足で人や物や時間が平板に見えているだけでなく,研究と生活におけるハレ的イベントが重なって,ここ1--2週間,時間が驚くほど加速度的に滑り去っている.昼寝で寝過ごしてぼやけた頭を抱えてTWSに行ったり,ビザを取りに3日連…
言葉に身を任せないと前に進めないときがある. その一方で,言葉が自然な動きを妨げるときもある.今は後者のほう. でも確実に,そのうち停まるときがやってくる.で,そのときどうするか. とりあえず,部屋に積み上がった本を読みたいな.
夜中に雨が降った. 網戸越しに湿気と音が伝わって. 夢うつつな記憶はたしかに濡れている.
1ヶ月ぶりに自転車に乗った. 荒川沿いはすっかり夏になっていた.休憩したとき川岸のゴルフ練習場を眺めていた. 冴えない音でへろへろのボールが飛んでいく. 対岸には大きなマンションがあり. かしこのベランダに布団が干してあった.やたらと幸せな気分…
早朝,窓をあけると,ネコの匂いがした. そして次に,雨の匂いも.家を出たすぐ後に,バナナの匂いがした. 雨がアスファルトに吸い込まれる匂いに似ていた.そして,ぽつぽつと雨が落ちてきはじめた. 洗濯物が心配だったけれど,引き返さなかった.
この6ヶ月間で理解したこと.・良くも悪くも直感はよく当たるものなので生かしていく ・どうしたって人間どうしは結局わかりあえない ・何事も終わるときは一瞬やれやれ.
ゼミの担当が終わった後,「夏目漱石の美術世界展」を観てきた.雨が降っていたので,歩きで東京藝大まで.漱石が絵画や古美術をどのような視点で見ていたか,ということをテーマに構成された展示のようだったけれど,選定した人のバイアスがどれくらいかか…
昨日,「佐々木マキ 見本帖」に続けて,「梅佳代展 UMEKAYO」も観に行った.なんというか,息をするように撮られたといった感じの写真が,特大は数メートルから小さいものはスナップサイズまで,壁一面や床や天井にババっと展示してあって,梅さんの頭の中か…
昨日,吉祥寺美術館に「佐々木マキ 見本帖」を観に行った. 彼のことはずっと絵本作家だと思っていたのだけれど,今回の展示を機会にちょっと調べたところ,前衛的なマンガも書いていたことを知った.どちらもとっても好みだった. 展示で特に面白かったのは…
自転車で行くのはあきらめて,徒歩で. 雨のマークが午後まで延長していたので. 正しく 6月の 匂いがする 日曜日 おまけ
汚い藻のからまる池で泳ぐ夢を見た.深夜,意識が覚醒に近づいたとき. 布団が足にからまっているのを発見した.…そういうことだったか,とひとり納得していた.
早朝,東京都美術館の中に,人影が見えた. よく見ると,胸像であった.警備員にしては背筋が曲がっていると思った.
悪い夢にでてきたあなたは,あなたのようでなく. それで,すこし残念ながらも,夢だと気づいたのでした.
シートで覆われた工事現場で溶接をしているようだった. 夕暮れの町に,ときたま鈍い明かりが閃く. まるで,そこだけ雷が落ちているような.
シャンデリアが捨ててあった. うねうねした悪趣味なガラスが目を引く. まるで,蛸が捨てられているかのような.
例の「豆の匂い」がした。エンドウ豆のスナックの袋をのぞきこんだとき。やはり「豆の匂い」は豆の匂いだったのだ。
人の心は強制できないことはわかりきっている. 強制できたとしても,とても気分が悪いだろう.なのに,どうして愛されたいと願うのだろう. エゴを振りまくことと何が違うのだろうか.
「それは言い訳でしょう」が「でも仕方ない」に噛みついて,本体は同じなのに.
自転車に乗ると腕の背面が日に焼ける.たぶん,ハンドルを握っているあいだはずっと,太陽の方に向いているからだろう.日焼け止めを塗ってもグローブと半袖の跡がついて,でもそれはそれで,自分の体に自分が影響を及ぼせることを確認しているようで,なん…
言いたいことがたくさんありすぎるからかもしれないし,何も言うべきことがないからかもしれないし,言葉に対するやさしさなのかもしれないし,言葉に対する失望でもあるかもしれないし,口にだすことで何かが不可逆に変わってしまうことを恐れているのかも…
小さい頃からずっと「閉じ込められている」と思ってきたのを,ふと思い出した.表面上は同調しているようで裏ではみんな出し抜きを狙っていた学校社会とか,「やさしさ」で厚く包まれて逃げ場のなかった家だとか,どうにもならない自分自身とか,そういった…
返事を待たせているほうが,来るかわからない返事を待つよりも,心が穏やかであることを知りました.
不機嫌をぶつけてごめんなさい,と言った. 私でなくあなたの問題だから謝る必要はない,と言われた.
風の強い日で,夕暮れの帰り道に尾竹橋を通ったときだった.いろんなことが思ったとおりにいかないんだなという失望感に,ちょっとした希望が加わって (でもその希望だってしょせん極大値でしかないんだろうとかえってやさぐれた気持ちで),ペダルを回してい…
答えはNoだと,返事をもらう前からわかっているのに. どうしていまだに問いかけを投げてしまうのでしょうか.
まるでいま気づいたかのように当惑の色を見せて. こんな自分がここにいることが誰かのせいであるような. でも決して私を責めるわけではないふりをして.どうすればよかったのですか? さっきまで笑っていたあなたと向かいあっている私は.