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よるのおわり

日々を愛でる

マスクと長靴

子供の頃、野暮ったくて大嫌いだったものがいくつかあって、そのうちのふたつがマスクと長靴だった。見るだけでも惨めな気持ちになって、それらを着せてきた人には目の届かないところに逃げるや否や、即座に脱ぎ捨てていた。

それが昨年、20年ぶりくらいで、マスクと長靴との和解を果たした。

とある実習に際して、まず長靴を履き、その実用性に惚れ込んだ。同じときに風邪をひきかけ、うつしてはいけないとマスクをして、その保湿性の高さを知った。もっとこう、長靴は歩きにくくてジメジメしているべきものだったし、マスクは不潔で鬱陶しくて臭いもののはずだったのに。
(大人になるって、こういうことなのだろうか)

そうして、東京の雪を前に、私は長靴を抱えてウキウキした気分でいる。