よるのおわり

日々を愛でる

実験室

実験室の中に犬がいた.いつのまに,どうやって,入ってきたのだろう…? 何にせよ,追い出さねばなるまい.狂犬病は怖いから,噛まれないように注意して.

手近にあったモップをつかみ,机の下にうずくまる犬に向ける.部屋の中は薄暗く,黒いかたまりがぼんやりと見える.そういえばさっき,実験中,ふさふさしたものが足にからみついてきたような気がしたのも,きっとこの犬だったのだ.部屋が薄暗いから気づかなかったのだ.

犬といろいろ格闘したような気がして,気づくと私は犬に馬乗りになっていた.犬と思ったのは犬ではなくて,熊だった.この大きさだと,子熊だろうか.黒々とした毛はふさふさしていて,毛を通して触れる皮膚はほんわりと温かい.熊は私の手を噛もうとし,私はそれを防ぐために上体をぐっと屈曲させて,熊の鼻先を噛みつける.

残虐さと温かさが一緒くたになっていた,夢.

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