よるのおわり

日々を愛でる

茄子の場所

窓から見ると雨が降っていないようだったので,普通の靴で出かけた.しかし外に出ると,水たまりに落ちても波紋がおこらないくらい細かい雨が降っていた.ちょっとだまされた気分.風が強くて,傘を真横にさす.

お昼を食べながらぼんやり外を見ると,細い雨が集まって,電線に水滴のかたまりをつくり,重くなっては風に流されて落ちていった.

ベリーのジュースが入った瓶が無造作に置かれている棚がスーパーにあった.黒いやつと赤いやつがごちゃごちゃと入って,なかなかきれい.気づくと,その棚にひとつだけ,ツヤツヤとした茄子がぽってりと置いてある.違和感はまったくなかった.

早めに帰ってきて,スタジアムのところまで走った.久しぶりの汗と細かい雨で,しっとり濡れた.くしゃくしゃした白い犬が,そっちに行きたくない! とイヤイヤ踏ん張っているのを見た.