よるのおわり

日々を愛でる

強風

朝から風が強く,寒い一日だった.

行きの自転車は追い風ですいすいと楽に進み,しかしこれは帰りが大変だな…と考えた.夕方から雨が降るらしいので,早めに帰宅する.案の定,帰りはもろに向い風を受けて,場所によっては歩く早さと変わらない.道路を走ってもくさくさしてくるだけなので,夕暮れ間近で暗くなりかけている荒野に入り,砂利道を進む.灌木に風が遮られるためか,わりと快適に進む.

やっと帰宅.出掛けにチョコレートを食べすぎてそのあと運動したために血糖値が低下しているのか,あるいは単に体が冷えたからなのか,体が震える.熱いカプチーノをつくって飲み,体をおちつける.

家から見おろす川は,夕闇に真っ黒に沈んで,強い風にあおられて水面がびゅうびゅうと波立ち,まるで龍が遡ってくるかのよう.真夜中にはガラス窓に雨が打ちつける音がゆめうつつに聞こえた.