よるのおわり

日々を愛でる

自転車で行く途中、道の反対側に、しゃがんでタバコを吸っている人がいて、やや目が合う。作業着を着ていて、このあたりは工場地帯だから、きっと休憩中なのだな。おつかれさまです。

視線をふと、もとに戻すと、左手の塀の上に白い煙が立ち上っていた。少し遅れて、タバコの匂いも届いてくる。塀の向こう側にも、休憩中の人がいるのだな。

 

暗くなって帰るとき、頭の上をモノレールが通り過ぎた。窓に寄りかかっている、マスクの女の人が見えた。あちらはこちらに気づいていない。左手の歩道に視線を移すと、歩いていた女子高生もモノレールを見上げていた。彼女にも、マスクの女の人は見えただろうか。