よるのおわり

日々を愛でる

歳月

学部を卒業してからもう10年になるのだけれど、当時の少なからぬ時間を一緒に過ごした人びとと、わりと大規模に集まった。人によっては本当に10年ぶりで、住んでいるところやライフステージはいろいろに変わっていたけれど、見た目や雰囲気は昔のままで、おしゃべりをはじめるとすぐに、10年の歳月は消し飛んでしまった。さっくり帰るはずだったのが、朝まで残ってしまった。ひさびさに存分に歌い (当時はみんなで残ることはなかった!)、満足した。

 

始発の電車を待つときの身を切るような空気の冷たさと、つま先のじっとりした冷え。オール後の頭のふにゃふにゃ感 (しかし今回は、Lの夜泣き対応のため、細切れ睡眠に慣れてしまって、あまりつらさは感じない)。そしてシャワーを浴びて布団に潜り込むときのほっとするぬくもり。

そういえば、夏にオールをしたあとは、全身ぐでんぐでんに汗をかいて、明け方のぬるい紺色の空気のなかに、今日もまた始まる1日の熱気を感じたりした。

10年前に戻りたいとは思わないけれど、すてきな日々を過ごしていたなと思う。

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夢のシャットダウン

高い柱の上に座って、はるかな下を見おろしていた。丘陵地帯に見たことのない建物群が林立している。柱の下はどこまで下がっているのかわからない。景色がいいのはうれしいけれど、落ちたら確実に死ぬ。そして、落ちずに降りられる方法がわからない。というか、そもそもどうやって登ってきたんだ?

しばし考えたのちに※、これは夢なんだから終わりにしてしまおう、と、強制的に夢を見るのをやめた (でも目は覚めなかった)。いやはや。

 

※ ひらりとすこしだけ落ちて、柱にがしっとつかまる? という案が、実現できそうに思ったのだけれど、起きてから考えてみるとまず無理である。でも、夢のなかではノーリスクなのだから、ちょっと試してみても良かったのではないか。

寝不足

寝不足のせいか、普段は気づかなかったいろいろなものが、奇妙に目に映る。ヤシの木が枯れて、コケに覆われた、大きなつくしみたいなものが見える。タイヤショップの屋上にはこれでもかとタイヤが置かれており、よく見ると店内や店先にも山と積まれている。水を張ったところに花椒を散らすと、文字通り花がパッと散るように、水面に広がった。

 

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赤ちゃんの匂い

赤ちゃんのこの匂いが好きなんだよね……と、Rはくんくんと匂いをかぐ。私もつられてくんくんするけれど、いまいちよくわからない。
昨日は何をしても寝ず、夜中の散歩に連れていき、ふたつに分かれた道が合流するところまで歩き、ウシ?が飼われているのを確認し、向こうのほうに見えていた灯りが牛舎?のランプであることを発見したけれど、それだけ歩いてもまだ目がらんらんと輝いている。ふむ。
しかしその反動か、今日はずっとすやすや眠っている。置くと起きてしまうので、スリングに入れて抱えながらお仕事をしている。ときおり「きゅー」とか「すん」とかいった声が聞こえて、スリングの布をめくって中をのぞくと、例の、赤ちゃんの匂いがただよった。