よるのおわり

日々を愛でる

海と河と雨

早朝から朝へ,空港に着いて,そのままモノレールに乗って都内に向かった.秋のような雨が景色を灰色に塗っていて,最初は海だった風景が,だんだん河に変わっていって,気づくと街になっていた.

海であった部分では,波間に,陸とつながらない中洲のようなところができていて,その上には海鳥がたくさんとまっていた.鳥密度がかなり高い中洲.鳥たちを波が洗ってしまわないのか心配になる.

河の上には,しばらくぶりに見るような気がするしっかりした雨が降っていて,風も強かったので,雨粒がいろいろな方向に踊っているように見えた.さっきまで飛んできた上のほうの雲から,この雨が落ちてきて,地上近くでこんなふうにもみくちゃにされている.なんだか不思議なような気がした.

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ハツカネズミと水槽

人から預かったペットのハツカネズミがなかなか寝床に帰らない.その子の名前を呼びながら,がんばって,寝床になっている天井近くの小さな棚まで追いやろうとする.白くて小さなハツカネズミはちょろちょろとして,私と遊んでいるみたい.

部屋の端には大きな水槽があって,若干濁った水のなかにいろんな魚が入っている.ガラスに穴があいて水が漏れていて,それを止めるため水槽に手を入れようとした友人を慌てて静止する.ウツボがいるから,手を噛まれるかもしれない!

ガラスを一度抜いて,穴のあいているほうを外側にして入れ直して,直した.(ガラスを抜いたときになんで水がどばっとあふれなかったのかと,ガラス板の方向を変えただけで水漏れがなくなった理由についてはよくわからない)

水槽の横には汚ない巣があって,そこには大きさがまちまちのネズミのコドモがいた.あのハツカネズミが産んだのだろう.

池袋

池袋で面接を受けたようなのだけれど,面接だとは気がつかず,あとから人にいわれて気がついた.この人も,よく考えると誰だかわからないのだけれど,知り合いのような雰囲気でしゃべっている (知人の雰囲気を複数人分混ぜ合わせたような人である).ご飯を食べに行こうかという雰囲気になり,パスタやピザなどのイタリア料理が食べたくなっていたけれど,この人はすでに夕飯を食べてしまったという.いつの間に…?

この人と分かれて,ひとり,昼間の道を急ぐ.(さっきまでは夕暮れだったような気がしたのだけれど…).なぜだか鎌倉のような道に入ってしばらく行ったところで,スーツケースを道端に置いてきてしまったことに気がつく.ああ面倒くさい…と思いながら取りに戻って,しばらく進むとまた別な忘れ物.やれやれ.

コンビニに入って,かばんのなかに入ったゴミを捨てているところで,目が覚める.

危険な日曜日

腿の外側にとまったアブを叩いたところ,なにか良くない筋に入ってしまったのか,打撲と筋肉痛をあわせたような痛みが出てしまって,数日痛みがつづいた.自分で自分を叩いて負傷させるなんて,できの悪いロボットみたい.ヒトの身体の弱さと不思議を感じる.



16時過ぎに海で泳いで,防波ブロックのところまでたどり着いて,上に登って,また飛びこんで戻ってくるときのこと.ふと,泳いでも泳いでも進んでいないような気がしてきてしまって,また,これくらいまで来たら砂に足が届いても良さそうなのに,何度やってみてもいっこうに足がつかない.!?となって,すこし取り乱しかけて,そして「ああ,こうやって人は,なんでもない水の中で溺れるのだな…」と気づき,ペースを落として平常心を保つ.

結局そこから数m泳いだら砂底に足がついて,立ち上がって浜辺まで歩いた.息が乱れていて,酸欠のときみたいに頭が痛く,体が重かった.

あとで,お風呂に入ると,熱いお湯なのに何分も浸かっていられて,湯上がりした後も体があまり熱くなっていなかった.冷たい水で思った以上に体が冷えて,それであんなことになったのだろうか….気をつけよう.



そして,お風呂上がりに食べたアイスクリームはおいしかった.

雨の夜のミシン

外から帰ってくるとき,暗い雲が空を覆いかけていて,ああこれはもしかしたら雨がふるのかもしれない,と思った.実際,19時すぎに大学の地下から出てこようとすると,外には雨が降っていて (ざあざあとしとしとの中間くらい),慌てて傘を取りに戻った.

早足で歩いて,目標の電車には乗れたのだった.

帰ってきて,朝からやろうと楽しみにしていたミシンを動かす.パンツがちょっと太くて,これをやや細くするのが今回のミッション.今朝すこしだけ着手した残りを,今夜ある程度まで進めてしまおう.

窓をあけて,湿った涼しい風が吹き込むなか,ささっとミシンをかけて,古い縫いしろの糸をちくちくほどいていった.オレンジ色の光の下で眠い目をこすりつつ,雨の音を聞きながら,パンツを望む形に作り替えていった.

結局この夜のうちに最後まで終えてしまって,裾を縫い終わって足を通したときは,もう日付が変わりそうな頃だった.雨はまだ続いていて,その音を聞きながら,すみやかに眠りに沈み込んでいった.