よるのおわり

日々を愛でる

ネズミの脱出

仕事の打ち合わせのため、ひさびさに、かつて院生時代を過ごしたキャンパスへ。お昼に前々から来てみたかったお店でおいしいビリヤニを食べ、学生のときは周りで外食したり遊んだり全然しなかったな、とすこし後悔の気持ちで思い出す。(だいたいにおいて、何事も、渦中にいるときは周りを物見遊山する余裕はないものなのだ……)

長い時間を過ごした建物が耐震工事ですっかり変わってしまったのを眺め、新しくできた研究室を見学させてもらったり、懐かしい人とひとしきりおしゃべりしたりして、帰ろうとするとゲリラ豪雨の真っ最中。十数分待って、小降りになったところを出てきた。

帰りにカフェにちょっと寄りたいということになり、近くのお店へ。前に並んでいた人でちょうど満席になってしまい、どうしようか……と考えていると、急に店内で悲鳴があがり、大きなネズミ (おそらくドブネズミ) が店の中から駆け出してきた。ネズミはそのまま大通りを横切り、向かいのコンビニに入ろうとして、自動ドアのガラスの透明なところにピョンピョンと体当たりしていた。何度か試して入れないことがわかると、店の横の草原に消えていった。これを見て店内に入る気分がなくなり、駅前の上島珈琲店で黒糖ミルクコーヒーを飲んで帰った。金属の冷たいマグで出されるのが良い。