よるのおわり

日々を愛でる

光いろいろ

Lの入る「お風呂」の水を切るために逆さまに立てかけている容器の底の穴を洗面台の灯りの光が通り過ぎ、床に楕円の影を落としている。それだけだではなく、穴はひとつなのになぜか影がふたつできている。どうしてか…とすこし考えたらすぐにわかり、灯りが鏡に反射したものが別の角度からも影を発生させているらしかった。鏡は鏡としていつも日常生活のなかにあり、光をこんなに反射するのだという物理的な性質を忘れがちである。

 

なんだか忘れたけれど、夜くさくさした気持ちで窓を開けて外を眺めたら、陽がだんだん短くなってきた時期(それでも20時過ぎまで明るい)の最後の明かりが見えているような感じで、最近雨がちなこともあって、空気の匂いは湿り気があり、秋のような気分だった。荒野を越えたおそらく海のすぐ向こうの大地に四角形の建物があって、夜中暖かい光が灯っているのが気になっていた。地図で調べてもそれらしい建物がどれかわからず、いつか調べに行きたいと思っている。

 

住んでいる部屋はけっこう開放感があって、モノが少ないこともあってか、なんだかあんまり部屋という感じがしない。大きな箱というか。それで、夏のあいだはなにやらずっと開け放しになっているカーテンをすこし閉めてみると、とたんに部屋の感じがしだして、窓際に落ちる光がやわらかくなったように思った。外がよく見えて開放感があるものいいし、もっと部屋っぽい感じもそれはそれで悪くない。願わくばそのときの気分によってどちらか選べるならすばらしい。

 

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