よるのおわり

日々を愛でる

流れる氷

放射冷却で冷え込んだ休日、Lをベビーカーに乗せて川の横の土手を散歩していると、橋の下に薄く氷が張っているのが見えた。砂利を拾って投げて上に乗せたりして遊んでいると、どうやらその氷が動いているらしいことに気づく。冷たい風が吹く方向に向かって、氷も動いていく。あるいは、傾斜がごくわずかな人工の川なのでよくわからないけれど、そちらが川下なのかも知れなかった。
氷はゆっくり流れて橋の下に入り、反対側に移って待っていると、じきに出てきた。氷の縁がコンクリートの岸と擦れるときに音が出ているようで、シュン…シュン…という小さな音も聞こえていた。もしかしたら、橋の下で反響して、ことさら大きく聞こえていたのかもしれなかった。水面からすこし下に沈んだ氷は透明で見分けがつかず、ただ周りの水が氷の形にあわせて波打つので存在がわかった。
川下のほうでは氷が合流して大きくなっており、水面から飛び出した草につかまって、それ以上流れずにとどめられていた。

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