よるのおわり

日々を愛でる

雰囲気を買っている

こちらでは、商品を包む袋が有料化されている。4年前もそうだったけれど、その傾向はさらに強まり、デパートや専門店でも袋をくれなくなった。そして商品自体にも包装が簡略化されていて、ちょっとした小物だと箱や袋にも入らずそのままを渡されたりもする。
こういうやり方はシンプルで迅速で良いなと思う。その反面、買い物にともなう高揚感みたいなものがあまりない。どきどきしながらモノを買い、家に持ち帰ってわくわくしながら開けて中身を確認するという一連のプロセスにともなう高揚感。場合によっては商品そのものより、こうした高揚感を味わいたいがために買い物をしているようなふしもある。
でも考えてみると、本来こういう高揚感はおまけなのだった。それが本末転倒になって、モノそのものではなく、包装や買物という行為がもたらす雰囲気を買っている感じ。簡易包装はそうした矛盾を明らかにする。そういうこともあって、物価と消費税が高いということもあるのだけれど、こちらで買い物をするときには本当に必要なものをより吟味できているような気がする。

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