よるのおわり

日々を愛でる

バムセバレエ

キノコ狩りのときに教えてもらい、バムセというクマの国民的キャラクターが踊るバレエを観ることに。王立劇場に入る機会などよもや来るまいと思っていたので、喜び勇んでチケットを予約。子供向けだけあって比較的安価。それもあってか良い席はほとんど埋まっており、最上階の右端の1番前の席を予約する。

当日、早めについたらまだ客席に入ることができず、1階のカフェで休憩。机の上に置いてあった電灯が、形は近未来的でしかも付け方がわからず、しばし格闘。しかしLが台座にタッチするとパッと灯りがつき、こういうのは子供のほうが直感的にわかるんだなと変に感心する。ラテはおいしい。カウンターには「バムセボックス」という子供向けのおやつセットが売っており、内容物の品書きを見ても大したことはなかったけれど、Rがひとつ購入。パン、ナシ、飲み物、フルーツバー、ハリボー、以上。健康的なのはこの国らしいと思うけれど、これで50クローネは高い。まあ、こういうのはお祭りみたいなもので雰囲気を買うものだから仕方ないかなとは思う。Lにとって良い思い出になると良いけれど。

建物の上の階に入れるようになり、チケットを見せて入場。全部電子化されていて、余計な紙はまったく出てこない。上の階は歴史を感じる落ち着いた造りで、なにやら自然と優雅な気持ちになる。複数の階をいろいろ探検したりしているとあっというまに時間が経ち、席まで移動。内部は意外とこじんまりしているように思ったけれど、それはこの最上階の席があまりに高い位置にあって、遠くの人が小さく見えているからかもしれなかった。内部も、古ぼけた感じでもなく、レトロというのもなにか違い、歴史の重みと同時にかわいらしさを感じるような、落ち着く空間だった。

最上階にいるので、舞台の様子はあまりよく見えない代わりに、客席の様子がよくわかる。おそらくほぼ親子連れのみで、バムセ人形を持っている子がたくさんいる。国民的アイドルなのだな。全体的にざわざわとしている。

それが、舞台が始まるとピタッと静かになって、子供たちも泣き出したりせずに最後までみんな見ていた。踊っているのは子供たちだけれど、みんなしっかり練習を積んでいることがわかるし、オーケストラは本物なのでとても臨場感がある。子供たちが子供たちのためのバレエを踊るというのは、倫理的にも良いことのように思った。

言葉はわからないながらもなんとなく推測でき、アンコールの後に舞台が終わるとみんな我先にと帰ってしまった。こんなところもこの国らしいと思う。40クローネのプログラムもRが購入し、入り口に置いたベビーカーを回収して私たちも帰宅の途に着く。感想をいろいろRとしゃべりあいながら歩き、Rの気になっていたお店でフィッシュ&チップスを購入し、海のところのベンチでお弁当と一緒に食べ、クリスチャニアのほうに歩いていって少し散歩した後に帰ってきた。

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