よるのおわり

日々を愛でる

植物園に季節が巡る

早朝、どうやらメトロが動いていないようで、先週も今週も代替バスに乗ることになる。今週は試しに先に来た普通の路線バスに乗ってみる。どうせ定期の範囲内なので値段は変わらない。運転手さんに目的の駅を通るか聞いたけれど、英語が通じなくて結局お互いによくわからない。まあそれでも大丈夫という雰囲気だったので乗ってみる。普段通らないところを通って街の中心まで行っており、暗くてあまり見えないけれど外を見るのがおもしろい。こんなところに出るんだと思いつつ、バスはどうやら期待していた場所の手前で横に曲がり、一駅離れたところに終着した。このあたりは街の中心部だけれど早朝だと誰もいないのだななどと思いながら歩いて行き、朝早くオフィスに着いた。

 

季節が巡り、周りはよく知ったコペンハーゲンの様子に近づいていった。寒くて暗く、いつもしとしと雨が降っている灰色の街。オフィスはいちど道路を挟んだ植物園の向こうに移ったものの、今年の5月にまた前あったところの近くに帰ってきた。それに伴って、前と同じように、植物園を通り抜けて行き帰りするようになった。

 

お昼に興味のあるセミナーがあって、建物を出て道路を渡り、近くのキャンパスへ。以前もRと来たことがあって、学食でお昼を食べたような気がするけれど、今回は初めて。上に登るのも初めてで、階段には地質学らしい手描きの可愛いイラストが貼ってあり、吹き抜けから下を見下ろすと大きな振り子が見えた。ピザが供され、ザクザク食べる音が頭蓋に反響するのをうるさいと思いながら発表を聞いた。

 

屋根裏のオフィスを出て階段を降りて外に出ると、しっとりした冷たい空気が脳を包み込む感じ。今週は早朝からの会議の連続で睡眠が足りておらず、意識は曇ったようにぼーっとしている。同じ形の黄色い葉っぱが芝生を埋めているのを見たり、緑のあいだにひとつだけ紅葉した木を見たり。よく馴染んだ冬が近づいている。

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