よるのおわり

日々を愛でる

偶然とタイミング

祖母の訃報が入った後、奇跡的なものごとが同時に起き、贅沢だが難しい決断を迫られる。信頼できる複数の知り合いに相談のメールをしたため、詳しい情報を提供してもらい、Rと何度も話し合い、数日後に結論を出した。

短期的に生活と仕事をまわしていかなければならない一方で、長期的な視点で自分 (たち) がどこに向かっていきたいのかを明確にしていなければならない。そしてそれらのバランスを考えて、リスクに対するリターンの大きさをできるかぎり正確に見積もり、どのリスクを引き受けるかを決断しなければならない。そしてそこでは、どのようなリスクであればうまく対処できるのかという自分自身に対する経験的な理解も重要になってくる。

すべてが終わってひと息ついた後、もしこのふたつのものごとのタイミングが数週間ずれていたら? とか、もし今回のアウトブレイクがなかったら? とか、そういう過去についての「もし」を考え、偶然とタイミングが支配する人生の妙を思った。偶然とタイミングが交わるところに、これまで積み上げてきたものの助けを借りて飛び乗れば、まったく異なるところでまったく新たな生活を送ることも可能になるのだとわかった。そして、そうした好機がいつまで自分たちのもとに残されているだろうか、という不安も抱いた。