よるのおわり

日々を愛でる

冬の漁村

日曜、クリスマスマーケットがすてきとの噂を聞いていた、島の東側の漁村へ。春と夏に続いて、ここに来るのは3度目か。この週末はひときわ気温が下がっており、最高気温も氷点下。土曜と違って日曜はきれいに晴れたものの、その分寒さが際立つような気もする。

ゆっくりバスに乗っていくと、親戚や友人の訪問か、少ないながらも乗っていたほかの乗客たちは途中の住宅街で徐々に降りていく。雪と雨の水の泥がバスの車体全体にはねかかって乾いてこびりついており、窓から外はまったく見えない。せっかくまだ雪が残っているのに、つまらない。。

終点で降り、まずは街の中心を目指す。冬の寒々とした雰囲気やクリスマスの楽しい飾り付けがなにやらわくわくする。まだ時間も早くてクリスマスマーケットも始まっていないし、元気のあるうちに海を見に行くことにする。カフェもあるらしい。

凍った池や草原を越えて、要塞の裏手のほうに行くと、海からびゅうびゅう風が吹き付けてきて寒い。カモなんかがたくさんいるところがあって、飼っているのだろうか。カフェはどうやら冬季で閉まっているらしく、しかしその奥のSøbadには人が向かっている。せっかくなので海も見たいし向かっていくと、海岸近くの海が凍っている。ものすごく寒い風をおしてデッキを歩き、Søbadを覗くと、一面の氷になっている。会員制のサウナはやっているらしく、男女に分かれた先の小屋の中に入っていく人たちがいた。

凍ったイールグラスを踏み分け、転んで海のなかに落ちないように注意深く歩いてデッキの先端に行くと、そこは氷が終わるところで、シャーベット状になかば凍った海水が強い波に打ち寄せられては、ガラス片が擦れ合うようなシャーシャーした音を立てていた。とてもきれいで、とてもすさまじい景色だった。

その後、逃げるように街に戻って、トイレに入り、カフェですこし休憩。協議のすえ、クリスマスマーケットを少し見て、芯から冷えた体を温めるためにレストランへ。夏のあいだはテラスが大賑わいになっているレストランで、今日は半分が貸し切りでクリスマスパーティのようだった。もう半分には運良く入ることができて、シーザーサラダとフィッシュフライとグラスワインを頼むと、意外にボリュームがあり、しかも値段や立地のわりにけっこうおいしくて、しっかりお腹いっぱいになって温まった。

レストランを出て、うみべを反対方向にしばらく歩き、戻ってきてクリスマスマーケットを再度ひやかし、グロッグを購入。ラム入りでアルコール濃度が高く、けっこう酔ってしまった。定番のカラメリゼアーモンドや見慣れぬお菓子を購入し、しっかり堪能した後、バス停に移動し、またゆっくり乗って帰ってきた。

おそらくこの日の寒さにやられて、またグロッグと帰りのバスがけっこう気持ち悪く、翌々日から風邪をひいてしまったのであった。