よるのおわり

日々を愛でる

夜の防波堤

ハンバーガーを食べた後に店を出たのが19時過ぎだったこともあって、そのまま近くの海を散歩した。向こうのほうでは夜空が明るくなっていて、見晴らしの良いところに出ると、それは雷であることがわかった。音も聞こえてこないくらい遠くの海の向こうの積乱雲のなかで、静かに黄色い雷がきらめいている。前にこういうのを、深夜の飛行機の中から見た気がする。飛行機のなかでは、今起きていて、たまたまこちら側の窓の外を眺めている人だけがその雷を見ていたはずだけれど、この雷についてはけっこうたくさんの人が見ていることだろうと思う。

防波堤の上に出ると、海が見えた。真っ黒の海から、ちょっと高めの波が打ち寄せては引いていく。夜釣りをしている人や、何をしているのかわからない人が座ったりしていた。

防波堤の上からはマンションの部屋たちが見えて、カーテンのあいた窓から見える室内にはソファーがあってファンが回ったりしていた。(短期滞在用のコンドミニアムになっているようだった)レストランは明るい室内が見渡せて、『ナイトホークス』のような雰囲気があった。

眠ってしまったLを抱いて、Rと、夜の海は怖いね、という話なんかをした。

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