よるのおわり

日々を愛でる

睡眠不足の終わり

山の上に戻るバスの時刻がやや中途半端で、スーパーで買い物をした後、コンビニで買ったチョコモナカジャンボを食べながらイスに座って待つ。空港で4時間、電車に乗って2時間半、バスに乗って30分間。ましてや深夜発の飛行機でひと晩すごした後。それだけで1日が終わってしまう。そんなことを考えていると、小学生が「アイス…」とつぶやきながらこちらを物欲しそうに見ながら前を通り過ぎていった。正直、ひとつ丸々は多いので、半分とまでは言わず1/3くらい受け取ってくれるなら私もうれしい。けれど、今の時代そういうことをしたら不審者になってしまうので、がんばってひとつ全部食べる。RやLがいると、一緒に分け合えて、その分おいしさが増すような気がした。

山の上について、1週間ぶりの宿泊部屋に入って荷物を置き、ふうと一息つく間も惜しく、輸出してきたサンプルを持って職場に移動。中断させておいた実験をしかけ、実験室についていろいろ質問し、書類をスキャンしたり太いインターネットでサーバーにアクセスしたりしているとあっという間に夜。もうこの日はがんばらないことに決めて、Rと話しながらごはんを食べ、ぼんやりテレビを見たりする。
翌日、さすがに溜まった疲れで比較的長く眠れたものの、それでも朝は6時くらいに目がさめてしまう。8時くらいまで眠ったりできる日はいつやってくるのだろうか…。この日もいろいろあって、実験室トラブルの洪水の片付けを朝から手伝い、昼から来客対応、夜はごはんを作ってみんなで食べ、結局22時まで話が続いた。
部屋に帰り、お風呂に入り、保育園から帰ってきたLと話そうと待っていたものの、さすがに限界で、布団に寝転がって待っていたけれど、日付が変わった直後に眠気に勝てずに眠ってしまった。
翌日も早く目覚めてしまい、自分の実験を朝一で済ませた後、来客実験の続き。昼前に終わり、昼からは別な実験。どちらも初めてものものだったけれど、手間が少なく放っておけるものばかりなので気楽。週末なのでこの日もがんばらないことにして、夕方にRとLとおしゃべりし、宿舎に移動。テレビをぼんやり見たり、日記を書いたり、神経を使わずにできる作業をしたりして、お風呂に入って早めに就寝。最近の日本のテレビは力の抜けた見ていて疲れないものも増えているような気がして、良いなと思う。社会の空気が変わったのか、私が年を取ったのか…。

翌日は朝からPC関連の作業をしたのち、花粉症の薬を飲むと眠気が襲ってきたので宿舎へ一時退避。しかし眠ろうとしても眠れず、しかたないので予定より1本遅いバスで下山。横浜に行くのはあきらめて、近場のモールで買い物を済ませる。日本のドリップコーヒーはおいしい。お昼をなんとなく食べあぐね、ドトールのジャーマンドックを食べて済ませる。ジャーマンドックは世界を取れると思う。スーパーで買物をしてバスに乗って山の上に戻り、実験や実験室の整備の続き。フィッシュサンドもおいしい。こういうのでいいんだよ、こういうので…という気がしてくる。そして荷造り。週末なのでくつろごうと思いテレビをつけると、意外とおもしろく、早く寝るつもりが23時を過ぎる。お風呂に浸かってあたたまる。

翌朝は4時に目が覚め、ぜんぜん眠れない日が続く。朝からお仕事。他人のうれしいお知らせ。昼前に雨とともに下山し、お昼を食べ、ボリュームがあって気持ち悪くなりつつ、腹ごなしも兼ねて目的地まで雨のなか歩く。説明を受け、近い未来に対するイメージが湧き、雨がやんだ後をまた駅前まで。喫茶店で休んで別な場所を訪れて説明を受け、別な場所に行くと留守で、スーパーで買物をしたあとにバスを待っているとふとしなければならないことを思い出し、市役所に行って書類を受け取り、バスにぎりぎり間に合って帰ってきた。仕事の続きをして、荷造りの最終ラウンド。疲れてもうこれ以上は無理!となって、夜はやっと比較的早く眠れた。

最終日、朝はやっぱり早く起きてしまい、作業をしたりしながら部屋を引き払う。あっというまだったけれど、あまりに濃密だったので、南の島に行く前の前半のほうの雰囲気はもはや思い出せない。午前に電話をし、お昼を食べ、会議をふたつ。そうしたらもう出てくる時間で、忘れ物はないか…と何度も確認して職場をあとにした。次に戻ってくるのは帰国のときか…。このままずっとデンマークにいたいようにも思うけれど、まあ、人生はままならない。とはいえ日本の伊予柑はおいしく、たくさん買っては毎日食べていた。

空港は混んではいなかったものの、飛行機はそれなりに席が埋まっており、夜の飛行場を見下ろしながら、強行軍の疲れを癒やし、帰ってからすぐに始まる別な戦いのための気力の回復につとめた。いろいろな物事は私とともに回転を続けており、余裕はいつ訪れるのだろうかという気分。はぁがんばろう。

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