よるのおわり

日々を愛でる

春のケント

月曜、朝から家を出て空港へ。イギリスでワークショップに参加するのだった。空港からの経路がややこしく、家を出る前にあわてて調べてチケットを予約。なぜもっと早くにしておかなかったのだろうか…。家を出るときにはばたばたしたものの、その後はすいすいと進み、昼前にヒースローに到着。飛行機の窓からユラン南西部の車で通ったところが見えてなにやらうれしかった。
ロンドンは大都会だなという感じがして、駅でも迷いに迷う。都度駅員さんに聞いて正しいホームの正しい電車に乗る。みんなが英語をしゃべっている(聞いててわかる外国語をしゃべっている)のがなんだか新鮮。複数回乗り換えをしてカンタベリーに到着。多少余裕があったので歩いて大学まで。ごみごみした街中を抜けると、きれいに整えられたかわいい庭のある一軒家がそこかしこにあり、小さな川が流れるすてきな小道や草原が広がっており、キャンパスは丘の上の自然のなかにあった。ああすてき。鍵を受け取り、いかにもイギリスのカレッジという感じの小さな居心地の良い部屋に荷物を置き、初日の講演を聴きに行った。


翌朝は早いので外には出ずに学内のわびしいスーパーで高いくせにおいしくなさそうな夕食を購入し、部屋でわびしく食べた。カレッジの1階においしそうなパブが入っていることにあとで気づき、ここで食べれば良かったと後悔。街に出かけた人たちもいたらしかった。でもキャンパスを歩けて雰囲気を感じられて良かったと思うことにする。部屋から見える庭の景色は悪くない。

翌朝、4時に起きて会議や講義など。早起きしなければという意識がこびりついていて、夜中に何度も起きてしまって寝不足。ふた仕事終えて朝食を食べ、会場に移動して興味深い話を聞く。午後は自分の発表。うまくできて、ほっと安心。この日のプログラムがお終わり、みんなでキャンパスをおりて30分かけて街に行き、パブでディナーに参加した。寝不足のため早めに切り上げて戻ってくる。途中、暮れるのが遅い夕陽に照らされた郊外の自然の風景が本当にすてきだった。デンマークに比べると雑然としているけれど、その分刺激的にも感じる。部屋に戻り、溜まったメールなどは後回しにして眠った。

夜はぐっすり眠り、朝に起きて事務作業をしたりしているとあっというまに時間が経つ。うちの部屋は夜中にヒーターが止まって寒くなってしまうけれど、別の部屋ではもとから暑くてヒーターを止めても温度が下がらなくて寝苦しいようだった。ちょうど良いところにできないものか。
レストランに移動してイングリッシュブレックファストを食べ(以前は物珍しさからたくさん食べてしまって調子をおかしくしてしまったものだけど、今は節制できていて、なにやら大人になったなと思う)、部屋に戻って荷造りしてチェックアウトし、会場に向かった。
この日もいろいろ面白い話を聞き、お茶の時間やランチの時間の雑談で本当に重要な情報が話されるなという思いを新たにした。小規模で、参加者もそんなに同じ大学でまとまるほど数がそろわず、いろんな人と自由に話せる雰囲気があって良かった。みんなの顔の見える良いワークショップだったな。


夕方前に終わり、そのまますてきな自然を抜けて駅まで降り、行きにさんざん苦労した電車を逆にたどって楽々と空港まで。搭乗口まで行ったものの、飛行機が遅れると言われ、結局出発したのは1時間後。飛行機の明かりを落としてくれれば眠れるのになあ…と思いつつぼんやりする頭で手持ち無沙汰に過ごし、0時ちょうどに到着。入国審査を抜け、本数の少ない電車に乗り(この時間から電車に乗って朝4時半にオーフスに到着する強行スケジュールの人たちもいるようでひたすら感服…)、冷たい風の吹くなかを「真冬か!」と思いながら帰ってきた。翌朝も早くから会議のため睡眠時間は短かったけれど、久々の家の布団でぐっすり眠った。

 

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